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第63回メンタルゴルフ革命

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プレッシャーを味方につけよう


 石川遼と池田勇太の賞金王争いが注目された男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」を制したのは丸山茂樹でした。実に10年ぶりの日本ツアー10勝目。最終日首位に4打差4位から6バーディ、ノーボギーの見事なゴルフで追い上げた丸山は韓国の金庚泰とのプレーオフに持ち込み、18番パー3での4ホールに及ぶ死闘を得意のショートゲームを生かして復活優勝を果たしたのです。
 その4ホール目、ティショットは二人ともグリーン右のラフ。丸山はアプローチを50センチに寄せパー。金は寄せきれずにパーセーブに失敗して決着がついたのですが、この場面での丸山の冷静さ、アプローチの技術力は抜群のものでした。
 百戦錬磨の丸山にしても極度のプレッシャーがかかったときのアプローチを成功させるのは決してやさしくありません。冷静に自分の打ちたいボール軌道をしっかりとイメージして、それを実現させる。米ツアーで日本人最多の3勝を誇るトッププロならではの、勝負におけるポテンシャルが十二分に発揮されたといえましょう。
 この丸山のゴルフに象徴されるように、プレッシャーがかかった時のコントロールショットであるショートゲームを成功させることがスコアメイクのカギになるのはいうまでもありません。こうした局面でのメンタル面を強くする具体策をお教えしましょう。
 まず、プレッシャーを味方につけることです。ほとんどのゴルファーは「プレッシャーがかかった時は悪い徴候」と捉えてしまいがちですが、実は「プレッシャーがかかっている時は集中力が高まっている時」なのです。


ピンチを脱出した、たくましい祖先のDNAを受け継いでいる


 ちょっと遠い私たちの祖先のことに触れてみましょう。原始時代、私たちの祖先で生き残ったのは、獣に襲われる危機に瀕した時、その恐怖を乗りこえ、重圧を抱えて馬鹿力を出した人たちです。その時彼らの血液中にはアドレナリンが多量に分泌され、これが馬鹿力を発揮させて集中力と反射神経を高めてくれる役割を果してピンチを脱出することができたのです。私たちは生き残った、たくましい祖先のDNAを受け継いでいます。プレッシャーがかかった時、プロはフルショットでボールが飛び過ぎてしまうことがよくあるそうです。普段より馬鹿力が出てしまうことの好例です。
 そこでこうした局面での心構えですが、プレッシャーがかかった時に「これはまずい。このアプローチはミスするかも」と考えてはいけません。「ナイスショットできるチャンスだ!」と考えてください。
 プレッシャーで無意識に筋肉に力が入ってしまうのを避けるために、自分のショットの順番が来る前の時間を活用して、腕を軽く揺さぶりながら大きく深呼吸すること。この心身をまずリラックスさせることを優先すると、ショートゲームでのナイスショットの確率は高まります。
 次にショートゲームにプレッシャーをかける良い練習法があります。これは08年のUSPGAツアー賞金王ビジェイ・シンが実践している練習法で、入れ頃外し頃のパットを徹底して練習するのです。シンは「私は毎日1メートルから1メートル半のパットを猛練習している。その成果がトーナメントの優勝を導くのだ」と語っています。
 この距離のショートパットの練習は必然的にプレッシャーがかかったパットであり、パッティング技術を高めると同時にプレッシャーに打ち克つメンタル面の強化につながります。
 普段からプレッシャーのかかる状況を想定して練習してください。それがショートゲームの腕を飛躍的に向上させ、スコアアップに貢献してくれるのです。

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