
新人 ファウラーとラブマーク。実力、強運、魅せるゴルフで人気急上昇中…
ミラクル続発!ファウラーとラブマークがありえないパフォーマンスを!
米国アマチュアで1位、2位を競っていた大学生のリッキー・ファウラー(20)とジェイミー・ラブマーク(21)が相次いでプロに転向。推薦出場した米ツアーで一気に優勝戦線に浮上、二人揃ってプレーオフに進出するなど目を見張る活躍を見せた。
フォールシリーズの3戦目、アリゾナ州スコッツデールのグレイホークGCで行われたフライズ・ドット・コム・オープン最終日の18番。わずかな時間に2度も奇跡的な出来事が起きた。
プロデビュー2戦目にして優勝を争っていたファウラーのティーショットは右に飛び出した。打球はバンカーから駆け上がり池に転がり込んだ“よう”に見えた。バンカーの先は池への傾斜が強く打球は止まりにくい。しかし、奇跡的に池の手前で止まっていた!テレビ中継でラウンド解説をしていたマット・ゴーグルは思わず「ありえない!神様が救ったとしか説明できない」と驚いた。ファウラーはこのホールをボギーで切り抜け、ツアー4年目のトロイ・マッテソン(29)、プロ転向4試合目のラブマークとのプレーオフに残ったのだった。
3人によるプレーオフ1ホール目。今度はラブマークに奇跡が起きた!
ラブマークの9番アイアンでの2打目はやや右に飛び出し打球は池へ。打った瞬間に池に入ったと感じたラブマークは打球を最後まで見ず悔しがった。しかし、ボールは跳ねてグリーン手前ラフに飛び乗った。低い弾道なら水面を跳ねることもあるが、高い弾道では考えられない現象だ。
ボールの動きはまるで生き物のよう、どうしてもここでは終われない!というラブマークの強い思いを現しているかのように思えた。結局3人はパーで終わり、2ホール目へ突入。そしてマッテソンがバーディーを奪い、若い2人は2位に甘んじたが、2人の鮮烈プレーが印象に残るフィナーレだった。
4日間、毎日イーグルを奪ったファウラーの魅せるプレーも注目された!
ファウラーは強運だけでなく大会4日間、毎日イーグルを奪うというセンセーショナルなプレーを見せた。初日は15番パー4、2日目は6番パー4でワンオンに成功して1パット。3日目は4番パー5で2オン1パット。最終日は5番211ヤード、パー3でホールインワンだ。6番アイアンでの打球はピン手前数メートルに落ちて右に切れながら強めのカップインだった。
ファウラーの特徴は何事も超クイックなところだ。クラブ選択も即断即決、スイングもフラット目なプレーンでシャープに振り抜き、ショット完了までがリズミカルで素早く、ジョン・デーリーもビックリするほど。まさに“グリップ&リップイット”なのだ。
異彩を放つ彼のプレーは父の勧めで4歳から親しんできたモトクロス(自転車、バイク)の影響で培ってきたものだ。大怪我を何度も経験し、一瞬の迷いの怖さを熟知。だから卓越した集中力で状況判断が早いのだ。身長175センチで体格はツアーで決して大きい方ではないが、同大会では平均飛距離が300ヤード超え。得意とするのはショートゲームでアグレッシブに「入れにいく」アプローチも見応えがあった。
さらに俳優のレオナルド・ディカプリオ似の端麗なマスクとあいまって人気も急上昇中だ。カリフォルニア州アナハイム生まれ、フルネームはリッキー・ユタカ・ファウラー。ユタカは幼い頃にゴルフに導いてくれた母方の祖父タナカ・ユタカから名を受け継いだ。
ラブマークはミケルソンと同郷で、後継者と目されるほど評価がアップ!
ラブマークもファウラーと同じカリフォルニア州生まれ。身長194センチの長身でスイングはダイナミック。しかし、歩き方も話し方も、全てにおいて“ゆったり系”だ。
フィル・ミケルソンとは生まれ育った場所が近く、ホームコースも同じで憧れの選手だった。現在も助言を受けたり、試合で同組になり負かしたことも。ミケルソンは「将来、ツアーの顔の一人となる活躍を必ずするだろう」と太鼓判だ。
南カリフォルニア州の海辺の小さな町で、父の勧めでゴルフを始め、一度もインストラクターにつかず、父とともにジャック・二クラスのレッスン書1冊だけでスイングをつくりあげてきた。サーフィンや海釣りなどマリンスポーツが好きで、07年に全米学生選手権で優勝、ゴルフ雑誌の表紙を飾った時もアイアンを手にサーフボードの上に笑顔で立っていたほど。
対照的なスタイルの二人。今後どのように成長するか大いに楽しみ!
爆発力を秘めた二人のプレーだが、スピーディーなプレーでガンガン攻めるファウラー、ダイナミック、かつジワジワとじっくり積み重ねるラブマークは対照的。2010年の出場権の獲得方法もファウラーは3試合で賞金シードのランク125位内を狙う一発勝負を選び、ラブマークは3ステージ構成のQスクール合格を目指し第1ステージから階段を上る道を選んだところにも二人の個性が現れている。
そしてラブマークは第1ステージを突破。第3ステージ(12月2-7日)まで残り、25位タイ以内で出場権獲得だ。ゴルフファンの期待と注目を集める二人の今後が大いに楽しみだ。