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2009年11月02日

新型インフルエンザウイルスの脅威と生体防御システム

宮崎忠昭(北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター教授)


「流行危機」の宣言が出された新型インフルエンザウイルスの感染流行。人類の歴史の中で繰り返し起こるインフルエンザ・パンデミック(世界的流行)だが、人間本来の持つ生体防御システムは、新型インフルエンザウイルスに対してどのような働きをみせるのか。そして、ウイルスに打ち勝つ可能性は――!?


新型インフルエンザウイルスの脅威

 新型インフルエンザウイルス(豚インフルエンザウイルス)がこの秋にも猛威をふるう、という警告が厚生労働省から出されています。この5月に日本の各地でH1N1亜型の新型インフルエンザAウイルスの流行が危惧され、政府および各自治体による対応がなされましたが、インフルエンザウイルスの高い感染性により夏季にもかかわらず徐々に感染者が増加してきました。


 新型インフルエンザウイルスの感染により、すでに国内でも数人の死者がでていますが、その多くは基礎疾患を持った患者さんです。現時点ではウイルスの病原性が弱く、軽症のまま回復する症例も比較的多いのですが、ヒトの間で感染を繰り返すうちに、増殖力が強くて病原性の高いウイルスが出現する可能性は十分にあり、最大の注意を払わなければいけないと思われます。


 そしてこの疾患が鳥類や哺乳類の多くの動物に共通する「人獣共通感染症」だという広い視点に立ってインフルエンザの感染拡大に冷静に対処することが大切です。また新型インフルエンザに対する対策のみならず、季節性インフルエンザにも予防、治療対策を怠るわけにはいきません。同時に鳥類や豚のインフルエンザウイルスの遺伝子変異を調べるためにウイルス調査の徹底化が必要と考えられます。豚には、鳥と人のインフルエンザウイルス両方のウイルスのレセプター(受容体)が存在します。ですから、鳥のウイルスが豚に感染してしまうと、人のウイルスも豚に感染しますので、豚の体内でこれらのウイルスの構成分子が混ざりあい、人に感染する新たなウイルスが出現する可能性があります。


 10月に入り、新型インフルエンザウイルスの感染者数は1万9000人を超え、入院患者数は1600例以上となり、日本国内で20名以上の死亡例が報告されています。このH1N1亜型の新型インフルエンザウイルスは、H5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスと異なり、人に感染した場合、高い致死率を示すウイルスではありません。しかしながら今後、どのようなウイルスが現れるかわからないので注意すべきです。


 季節性のインフルエンザウイルスにはH1N1亜型(ソ連型)とH3N2亜型(香港型)のウイルスが報告されています。インフルエンザウイルスの宿主は人、豚、鳥、クジラ、アザラシ、馬など多くの動物ですからウイルスの撲滅は出来ません。撲滅のためには動物すべて駆逐してしまわないといけないからです。ですから、ウイルスの感染拡大の対処方法としては宿主動物のインフルエンザウイルスの監視と人への感染の予防しかありません。


どんどん変化するウイルス

 過去100年間のインフルエンザウイルスのパンデミック(世界的な流行)を調べますと、10年および40年の周期で起っています。例えば、新型インフルエンザウイルスの流行が危惧されているのは2009年で、H3N2亜型インフルエンザウイルス(香港風邪)が流行した1968年から40年経っています。それ以前には1957年にアジア風邪、1918年にスペイン風邪が流行しました。


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 スペイン風邪は2000万人から1億人、日本国内でも45万人以上が死亡したとされていますが、この原因はH1N1亜型のウイルスだったのです。


 病原性の高いインフルエンザウイルスに感染すると2日から1週間という短期間に死んでしまうと報告されています。サイトカインストームという免疫システムの過剰反応による多臓器不全が直接の原因となると考えられています。サイトカインというのは、身体の中に出てくる免疫を制御する活性物質で、通常は身体を守る働きをするのですが、嵐のように過剰に出来すぎると肺をはじめ多くの臓器に炎症を起こしてしまうのです。


 私たちのマウスでのウイルス感染実験においてタミフルは40?50%程度の生存率上昇が確認されており、臨床現場で使用されています。しかしながら、副作用の問題や耐性ウイルスの出現が報告されており、新薬の開発が一刻も早く待たれているという状況です。


 今、世界中で流行しはじめている新型インフルエンザは、豚のウイルスが人に感染してインフルエンザを起こしたと考えられています。少し前に世間を騒がせたH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスは、人に感染すると10人のうち6?8人が死亡すると報告されています。H5N1亜型のインフルエンザウイルスは、最近、ベトナムなど東南アジアで豚に感染しているという報告があります。ですから、豚におけるこのインフルエンザウイルスを監視することが絶対に必要で、このウイルスの感染拡大についても予断は許されません。


 近年、歴史的には10?40年に1回の割合で、多くの死者を出すインフルエンザの大流行が認められています。現在、新型インフルエンザの患者数は、世界で18万人を超すと報告されています。致死率が高いのは医療体制の悪い国であり、メキシコでは1.5%、コロンビアでは1.7%、アルゼンチンでは2.8%と報告されています。医療体制の整っている国とそうでない国ではインフルエンザによる被害状況の様相が異なっています。


インフルエンザウイルスに対するNK細胞の働き

 人間の身体にウイルスが感染すると、まず最初に生体防御に働く細胞としてはナチュラルキラー細胞(NK細胞)が知られています。この細胞はウイルスに感染した細胞を攻撃し撲滅します。体の中のNK細胞数は年齢によって変化します。生まれたときは数が少なく、加齢にともなって増加します。しかし細胞の活性(破壊能力)は逆に、加齢とともに低下していきます(15歳前後の活性がピークです)。この活性を高めるためには「笑う」ことが効果的であることが大阪大学と日本大学の人での実験データで証明されています。


 日常の生活では、外出先から帰ったら、手洗い・うがいをして、喫煙をひかえ、飲酒は深酒せず、質の良い睡眠をとり、栄養バランスの取れた食事を摂ること、そして、普段から無理のない適度な運動をし、よく笑うことと十分な休養を取ってストレスをためないことが大切です。


 2007年にインドネシアでH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザの患者が100名を超え、その8割の方が亡くなりました。数少ない生存者の一人が来日し、その時の様子を聞くと「感染してから40日間発熱が止まらなかった。乳酸菌が身体にいいと聞いていたので、毎日乳酸菌を摂っていたら生存できた」という体験談を語っていました。メカニズムはよく分かりませんが、乳酸菌が人間の身体が持つ免疫の力を高めたのではないかと考えています。このため、現在、我々の研究室では乳酸菌FK-23の効果を検討し、インフルエンザの予防・治療への利用の可能性を追求しております。


 インフルエンザウイルスの亜型のH1N1のHというのはヘマグルチニン(HA)のタイプで、Nというのはタミフルのターゲットであるノイラミニターゼ(NA)のタイプを示しています。この2種類の糖タンパク質のタイプにはHAは16種類、NAは9種類あり、その組み合わせによってN1H1とかN3N2などと表しています。そしてインフルエンザウイルスは8本のRNA(リボ核酸=遺伝子)を持っており、ウイルスの構造タンパクやポリメラーゼなどをコードしています。これらのアミノ酸や糖鎖の構造の違いによって増殖能力、感染性や病原性の違うウイルスとなるわけです。


 インフルエンザウイルスは、人間の身体に1個入ると1日で100万個に増えると考えられています。また、このウイルスはRNAウイルスですので、構造が変化しやすく、どのようなウイルスが出現するかはまったく予想できません。


 新型インフルエンザウイルスに感染すると非常に危険なのは、子供、妊婦さんと基礎疾患があってすでに入院している人たちです。妊婦さんは本人だけでなく胎内の赤ちゃんにも影響を与えますし、基礎疾患がある人は重篤化する恐れがあります。


zuhyou.jpg


 新型インフルエンザの予防にはワクチンが欠かせませんが、この冬用のワクチン量が不足していると厚生労働省は発表しています。医療従事者や妊婦さん、基礎疾患のある方は優先的にワクチンを打つことができますが、それ以外の方は自分自身で防御することが大切です。日ごろより気をつけて、感染のリスクを避けることとインフルエンザウイルスに負けない免疫力を身に付けておきましょう。


hokudai.jpg
北海道大学人獣共通感染症リサーチセン
ターの外観
         Photo by S. Soma

新型インフルエンザウイルスの脅威と生体防御システム

宮崎忠昭(北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター教授)


「流行危機」の宣言が出された新型インフルエンザウイルスの感染流行。人類の歴史の中で繰り返し起こるインフルエンザ・パンデミック(世界的流行)だが、人間本来の持つ生体防御システムは、新型インフルエンザウイルスに対してどのような働きをみせるのか。そして、ウイルスに打ち勝つ可能性は――!?


新型インフルエンザウイルスの脅威

 新型インフルエンザウイルス(豚インフルエンザウイルス)がこの秋にも猛威をふるう、という警告が厚生労働省から出されています。この5月に日本の各地でH1N1亜型の新型インフルエンザAウイルスの流行が危惧され、政府および各自治体による対応がなされましたが、インフルエンザウイルスの高い感染性により夏季にもかかわらず徐々に感染者が増加してきました。


 新型インフルエンザウイルスの感染により、すでに国内でも数人の死者がでていますが、その多くは基礎疾患を持った患者さんです。現時点ではウイルスの病原性が弱く、軽症のまま回復する症例も比較的多いのですが、ヒトの間で感染を繰り返すうちに、増殖力が強くて病原性の高いウイルスが出現する可能性は十分にあり、最大の注意を払わなければいけないと思われます。


 そしてこの疾患が鳥類や哺乳類の多くの動物に共通する「人獣共通感染症」だという広い視点に立ってインフルエンザの感染拡大に冷静に対処することが大切です。また新型インフルエンザに対する対策のみならず、季節性インフルエンザにも予防、治療対策を怠るわけにはいきません。同時に鳥類や豚のインフルエンザウイルスの遺伝子変異を調べるためにウイルス調査の徹底化が必要と考えられます。豚には、鳥と人のインフルエンザウイルス両方のウイルスのレセプター(受容体)が存在します。ですから、鳥のウイルスが豚に感染してしまうと、人のウイルスも豚に感染しますので、豚の体内でこれらのウイルスの構成分子が混ざりあい、人に感染する新たなウイルスが出現する可能性があります。


 10月に入り、新型インフルエンザウイルスの感染者数は1万9000人を超え、入院患者数は1600例以上となり、日本国内で20名以上の死亡例が報告されています。このH1N1亜型の新型インフルエンザウイルスは、H5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスと異なり、人に感染した場合、高い致死率を示すウイルスではありません。しかしながら今後、どのようなウイルスが現れるかわからないので注意すべきです。


 季節性のインフルエンザウイルスにはH1N1亜型(ソ連型)とH3N2亜型(香港型)のウイルスが報告されています。インフルエンザウイルスの宿主は人、豚、鳥、クジラ、アザラシ、馬など多くの動物ですからウイルスの撲滅は出来ません。撲滅のためには動物すべて駆逐してしまわないといけないからです。ですから、ウイルスの感染拡大の対処方法としては宿主動物のインフルエンザウイルスの監視と人への感染の予防しかありません。


どんどん変化するウイルス

 過去100年間のインフルエンザウイルスのパンデミック(世界的な流行)を調べますと、10年および40年の周期で起っています。例えば、新型インフルエンザウイルスの流行が危惧されているのは2009年で、H3N2亜型インフルエンザウイルス(香港風邪)が流行した1968年から40年経っています。それ以前には1957年にアジア風邪、1918年にスペイン風邪が流行しました。


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 スペイン風邪は2000万人から1億人、日本国内でも45万人以上が死亡したとされていますが、この原因はH1N1亜型のウイルスだったのです。


 病原性の高いインフルエンザウイルスに感染すると2日から1週間という短期間に死んでしまうと報告されています。サイトカインストームという免疫システムの過剰反応による多臓器不全が直接の原因となると考えられています。サイトカインというのは、身体の中に出てくる免疫を制御する活性物質で、通常は身体を守る働きをするのですが、嵐のように過剰に出来すぎると肺をはじめ多くの臓器に炎症を起こしてしまうのです。


 私たちのマウスでのウイルス感染実験においてタミフルは40?50%程度の生存率上昇が確認されており、臨床現場で使用されています。しかしながら、副作用の問題や耐性ウイルスの出現が報告されており、新薬の開発が一刻も早く待たれているという状況です。


 今、世界中で流行しはじめている新型インフルエンザは、豚のウイルスが人に感染してインフルエンザを起こしたと考えられています。少し前に世間を騒がせたH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスは、人に感染すると10人のうち6?8人が死亡すると報告されています。H5N1亜型のインフルエンザウイルスは、最近、ベトナムなど東南アジアで豚に感染しているという報告があります。ですから、豚におけるこのインフルエンザウイルスを監視することが絶対に必要で、このウイルスの感染拡大についても予断は許されません。


 近年、歴史的には10?40年に1回の割合で、多くの死者を出すインフルエンザの大流行が認められています。現在、新型インフルエンザの患者数は、世界で18万人を超すと報告されています。致死率が高いのは医療体制の悪い国であり、メキシコでは1.5%、コロンビアでは1.7%、アルゼンチンでは2.8%と報告されています。医療体制の整っている国とそうでない国ではインフルエンザによる被害状況の様相が異なっています。


インフルエンザウイルスに対するNK細胞の働き

 人間の身体にウイルスが感染すると、まず最初に生体防御に働く細胞としてはナチュラルキラー細胞(NK細胞)が知られています。この細胞はウイルスに感染した細胞を攻撃し撲滅します。体の中のNK細胞数は年齢によって変化します。生まれたときは数が少なく、加齢にともなって増加します。しかし細胞の活性(破壊能力)は逆に、加齢とともに低下していきます(15歳前後の活性がピークです)。この活性を高めるためには「笑う」ことが効果的であることが大阪大学と日本大学の人での実験データで証明されています。


 日常の生活では、外出先から帰ったら、手洗い・うがいをして、喫煙をひかえ、飲酒は深酒せず、質の良い睡眠をとり、栄養バランスの取れた食事を摂ること、そして、普段から無理のない適度な運動をし、よく笑うことと十分な休養を取ってストレスをためないことが大切です。


 2007年にインドネシアでH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザの患者が100名を超え、その8割の方が亡くなりました。数少ない生存者の一人が来日し、その時の様子を聞くと「感染してから40日間発熱が止まらなかった。乳酸菌が身体にいいと聞いていたので、毎日乳酸菌を摂っていたら生存できた」という体験談を語っていました。メカニズムはよく分かりませんが、乳酸菌が人間の身体が持つ免疫の力を高めたのではないかと考えています。このため、現在、我々の研究室では乳酸菌FK-23の効果を検討し、インフルエンザの予防・治療への利用の可能性を追求しております。


 インフルエンザウイルスの亜型のH1N1のHというのはヘマグルチニン(HA)のタイプで、Nというのはタミフルのターゲットであるノイラミニターゼ(NA)のタイプを示しています。この2種類の糖タンパク質のタイプにはHAは16種類、NAは9種類あり、その組み合わせによってN1H1とかN3N2などと表しています。そしてインフルエンザウイルスは8本のRNA(リボ核酸=遺伝子)を持っており、ウイルスの構造タンパクやポリメラーゼなどをコードしています。これらのアミノ酸や糖鎖の構造の違いによって増殖能力、感染性や病原性の違うウイルスとなるわけです。


 インフルエンザウイルスは、人間の身体に1個入ると1日で100万個に増えると考えられています。また、このウイルスはRNAウイルスですので、構造が変化しやすく、どのようなウイルスが出現するかはまったく予想できません。


 新型インフルエンザウイルスに感染すると非常に危険なのは、子供、妊婦さんと基礎疾患があってすでに入院している人たちです。妊婦さんは本人だけでなく胎内の赤ちゃんにも影響を与えますし、基礎疾患がある人は重篤化する恐れがあります。


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 新型インフルエンザの予防にはワクチンが欠かせませんが、この冬用のワクチン量が不足していると厚生労働省は発表しています。医療従事者や妊婦さん、基礎疾患のある方は優先的にワクチンを打つことができますが、それ以外の方は自分自身で防御することが大切です。日ごろより気をつけて、感染のリスクを避けることとインフルエンザウイルスに負けない免疫力を身に付けておきましょう。


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北海道大学人獣共通感染症リサーチセン
ターの外観
         Photo by S. Soma

新型インフルエンザウイルスの脅威と生体防御システム

宮崎忠昭(北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター教授)


「流行危機」の宣言が出された新型インフルエンザウイルスの感染流行。人類の歴史の中で繰り返し起こるインフルエンザ・パンデミック(世界的流行)だが、人間本来の持つ生体防御システムは、新型インフルエンザウイルスに対してどのような働きをみせるのか。そして、ウイルスに打ち勝つ可能性は――!?


新型インフルエンザウイルスの脅威

 新型インフルエンザウイルス(豚インフルエンザウイルス)がこの秋にも猛威をふるう、という警告が厚生労働省から出されています。この5月に日本の各地でH1N1亜型の新型インフルエンザAウイルスの流行が危惧され、政府および各自治体による対応がなされましたが、インフルエンザウイルスの高い感染性により夏季にもかかわらず徐々に感染者が増加してきました。


 新型インフルエンザウイルスの感染により、すでに国内でも数人の死者がでていますが、その多くは基礎疾患を持った患者さんです。現時点ではウイルスの病原性が弱く、軽症のまま回復する症例も比較的多いのですが、ヒトの間で感染を繰り返すうちに、増殖力が強くて病原性の高いウイルスが出現する可能性は十分にあり、最大の注意を払わなければいけないと思われます。


 そしてこの疾患が鳥類や哺乳類の多くの動物に共通する「人獣共通感染症」だという広い視点に立ってインフルエンザの感染拡大に冷静に対処することが大切です。また新型インフルエンザに対する対策のみならず、季節性インフルエンザにも予防、治療対策を怠るわけにはいきません。同時に鳥類や豚のインフルエンザウイルスの遺伝子変異を調べるためにウイルス調査の徹底化が必要と考えられます。豚には、鳥と人のインフルエンザウイルス両方のウイルスのレセプター(受容体)が存在します。ですから、鳥のウイルスが豚に感染してしまうと、人のウイルスも豚に感染しますので、豚の体内でこれらのウイルスの構成分子が混ざりあい、人に感染する新たなウイルスが出現する可能性があります。


 10月に入り、新型インフルエンザウイルスの感染者数は1万9000人を超え、入院患者数は1600例以上となり、日本国内で20名以上の死亡例が報告されています。このH1N1亜型の新型インフルエンザウイルスは、H5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスと異なり、人に感染した場合、高い致死率を示すウイルスではありません。しかしながら今後、どのようなウイルスが現れるかわからないので注意すべきです。


 季節性のインフルエンザウイルスにはH1N1亜型(ソ連型)とH3N2亜型(香港型)のウイルスが報告されています。インフルエンザウイルスの宿主は人、豚、鳥、クジラ、アザラシ、馬など多くの動物ですからウイルスの撲滅は出来ません。撲滅のためには動物すべて駆逐してしまわないといけないからです。ですから、ウイルスの感染拡大の対処方法としては宿主動物のインフルエンザウイルスの監視と人への感染の予防しかありません。


どんどん変化するウイルス

 過去100年間のインフルエンザウイルスのパンデミック(世界的な流行)を調べますと、10年および40年の周期で起っています。例えば、新型インフルエンザウイルスの流行が危惧されているのは2009年で、H3N2亜型インフルエンザウイルス(香港風邪)が流行した1968年から40年経っています。それ以前には1957年にアジア風邪、1918年にスペイン風邪が流行しました。


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 スペイン風邪は2000万人から1億人、日本国内でも45万人以上が死亡したとされていますが、この原因はH1N1亜型のウイルスだったのです。


 病原性の高いインフルエンザウイルスに感染すると2日から1週間という短期間に死んでしまうと報告されています。サイトカインストームという免疫システムの過剰反応による多臓器不全が直接の原因となると考えられています。サイトカインというのは、身体の中に出てくる免疫を制御する活性物質で、通常は身体を守る働きをするのですが、嵐のように過剰に出来すぎると肺をはじめ多くの臓器に炎症を起こしてしまうのです。


 私たちのマウスでのウイルス感染実験においてタミフルは40?50%程度の生存率上昇が確認されており、臨床現場で使用されています。しかしながら、副作用の問題や耐性ウイルスの出現が報告されており、新薬の開発が一刻も早く待たれているという状況です。


 今、世界中で流行しはじめている新型インフルエンザは、豚のウイルスが人に感染してインフルエンザを起こしたと考えられています。少し前に世間を騒がせたH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザウイルスは、人に感染すると10人のうち6?8人が死亡すると報告されています。H5N1亜型のインフルエンザウイルスは、最近、ベトナムなど東南アジアで豚に感染しているという報告があります。ですから、豚におけるこのインフルエンザウイルスを監視することが絶対に必要で、このウイルスの感染拡大についても予断は許されません。


 近年、歴史的には10?40年に1回の割合で、多くの死者を出すインフルエンザの大流行が認められています。現在、新型インフルエンザの患者数は、世界で18万人を超すと報告されています。致死率が高いのは医療体制の悪い国であり、メキシコでは1.5%、コロンビアでは1.7%、アルゼンチンでは2.8%と報告されています。医療体制の整っている国とそうでない国ではインフルエンザによる被害状況の様相が異なっています。


インフルエンザウイルスに対するNK細胞の働き

 人間の身体にウイルスが感染すると、まず最初に生体防御に働く細胞としてはナチュラルキラー細胞(NK細胞)が知られています。この細胞はウイルスに感染した細胞を攻撃し撲滅します。体の中のNK細胞数は年齢によって変化します。生まれたときは数が少なく、加齢にともなって増加します。しかし細胞の活性(破壊能力)は逆に、加齢とともに低下していきます(15歳前後の活性がピークです)。この活性を高めるためには「笑う」ことが効果的であることが大阪大学と日本大学の人での実験データで証明されています。


 日常の生活では、外出先から帰ったら、手洗い・うがいをして、喫煙をひかえ、飲酒は深酒せず、質の良い睡眠をとり、栄養バランスの取れた食事を摂ること、そして、普段から無理のない適度な運動をし、よく笑うことと十分な休養を取ってストレスをためないことが大切です。


 2007年にインドネシアでH5N1亜型の高病原性鳥インフルエンザの患者が100名を超え、その8割の方が亡くなりました。数少ない生存者の一人が来日し、その時の様子を聞くと「感染してから40日間発熱が止まらなかった。乳酸菌が身体にいいと聞いていたので、毎日乳酸菌を摂っていたら生存できた」という体験談を語っていました。メカニズムはよく分かりませんが、乳酸菌が人間の身体が持つ免疫の力を高めたのではないかと考えています。このため、現在、我々の研究室では乳酸菌FK-23の効果を検討し、インフルエンザの予防・治療への利用の可能性を追求しております。


 インフルエンザウイルスの亜型のH1N1のHというのはヘマグルチニン(HA)のタイプで、Nというのはタミフルのターゲットであるノイラミニターゼ(NA)のタイプを示しています。この2種類の糖タンパク質のタイプにはHAは16種類、NAは9種類あり、その組み合わせによってN1H1とかN3N2などと表しています。そしてインフルエンザウイルスは8本のRNA(リボ核酸=遺伝子)を持っており、ウイルスの構造タンパクやポリメラーゼなどをコードしています。これらのアミノ酸や糖鎖の構造の違いによって増殖能力、感染性や病原性の違うウイルスとなるわけです。


 インフルエンザウイルスは、人間の身体に1個入ると1日で100万個に増えると考えられています。また、このウイルスはRNAウイルスですので、構造が変化しやすく、どのようなウイルスが出現するかはまったく予想できません。


 新型インフルエンザウイルスに感染すると非常に危険なのは、子供、妊婦さんと基礎疾患があってすでに入院している人たちです。妊婦さんは本人だけでなく胎内の赤ちゃんにも影響を与えますし、基礎疾患がある人は重篤化する恐れがあります。


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 新型インフルエンザの予防にはワクチンが欠かせませんが、この冬用のワクチン量が不足していると厚生労働省は発表しています。医療従事者や妊婦さん、基礎疾患のある方は優先的にワクチンを打つことができますが、それ以外の方は自分自身で防御することが大切です。日ごろより気をつけて、感染のリスクを避けることとインフルエンザウイルスに負けない免疫力を身に付けておきましょう。


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北海道大学人獣共通感染症リサーチセン
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         Photo by S. Soma

2009年12月号 月刊スーパーゴルフ

2009年11月1日発行  Volume125

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【巻頭特集】
飛ばしたいなら知っておきたい
最新型ドライバーシャフトの挙動
試打解説・永井延宏


ゴルフトラベルI
THAILAND GOLF
バンコク&パタヤ 
ホンダLPGAタイランドの開催コース・サイアムCCなど
有名5コースにチャレンジ


ゴルフトラベルII
冬の九州ゴルフ 旅の拠点。
特選プレー情報 焼酎&B級グルメ


【本当に力がつく連載レッスン】

◆ゴルフ専門トレーナー石渡俊彦プロの
ゴルフ上達のための“フィジカル&スキル”レッスン
│第13回│腕の振りを覚えるための方法論


◆カリスマコーチ増田哲仁プロの門外不出(秘)上達講座
│新章│飛ばし講座 (3)


◆カリスマトレーナー摩季れい子先生の斬新レッスン
正しいスイングはボールを打たずにシャドースイングでつくれ!
│第19回│インパクト編 (1)


【レディスROOM】

◆金谷智美プロの一から始めましょう
│第31回│コースレッスン・アプローチショット編 (4)


【連載読物】

◆今月のサプライズ
タイガーが、ペリーが絶賛
「こんな18歳、見たことがないぞ!」


◆ゴルフの薬箱
-いいゴルファーになるための心の指標- 鈴木康之


◆佐渡充高のワールドツアーリポート
今年はメジャー無冠でも記録、賞づくめ。
やはりタイガーは王者だった!


◆児玉光雄のメンタルゴルフ革命
「集中しよう」と考えるとむしろ集中できなくなる


◆NEWギア&NEWグッズ


◆今月の売れ筋ランキング


◆賞賛されるクルマたち
Audi A4 Avant2.0 TFSI quattro


◆世界初のプロテサン牛専門店
「肉の匠ARITA」


◆新型インフルエンザウイルスの脅威と生体防御システム
宮崎忠昭


◆スーパーゴルフ愛読者ゴルフ
大会開催プレビュー


◆情報BOX


◆SUPER GOLF BOX


◆読者プレゼント

第62回メンタルゴルフ革命

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作業に忙殺されるという行為が集中力そのものだ


 女子ツアーのメジャー第3戦「日本女子オープン」はツアー最高峰の勝者を決めるにふさわしい大激戦となり、プレーオフの末、韓国の宋ボベがメジャー初優勝を飾りました。
 宋ボベと横峯さくらの戦いとなったプレーオフ1ホール目、18番ミドルホールの第2打、「ピンしか見ていなかった」という宋の打ったボールはピン手前3メートル半にオン。一方横峯も第2打をほとんど同じ距離に乗せます。「ラインに迷いがあった」という横峯のパットは打ち切れずカップを外します。そして宋が「カップ1個分スライス」と読んだボールは見事にカップに沈み、勝負は決しました。この2人の最後のパットは技術以上に心理面、とくに集中力とはどういうものなのか、大いに参考になるものだったといえるのです。
 試合後、「仲の良い横峯とのプレーオフはやりにくくなかったですか?」という質問に宋は「私は試合になると相手は気にせず、自分のプレーに集中するタイプなのでまったく気になりませんでした」と語っています。
 この言葉でわかるように宋は最高レベルの集中力をラウンドの最後まで切らさずに自分のゴルフに徹し切りましたが、問題は集中するという意識の中身にあります。
 宋の場合も、勝負のかかったパットを前にして、パッティングラインのイメージを描く作業、パターの向きのセッティング、ストロークの大きさと初速の決定など、ボールをカップに沈めるためのさまざまな作業に忙殺されていたはずです。この作業に忙殺されるという行為が集中力そのものなのです。頭の中で「集中しよう」と思っても簡単にできるものではないことを知ってください。
 つまり、集中したいのなら、意識的に「集中しよう」という考えを捨て、目の前のショットやパットを成功に導くための作業に没頭する方がいいのです。この集中への方程式をゴルファーは案外知らないようです。


「集中しよう」と考えるとむしろ集中できなくなる


 それではラウンドを通して高いレベルの集中力を維持するポイントを説明します。
 先にも書いたように、まず集中しているという意識を取り去ることです。集中が途切れていると思っても「集中しよう」と考えてはいけません。より雑念が入って、むしろさらに集中できなくなるからです。そんな時には、これから打つボールの軌道をイメージに描いたり、打ってはいけない領域をチェックする作業に没頭しましょう。アドレスに入った時には一切の思考を遮断して自分が打ちたい領域だけに視線を固定してリラックスを図ります。そしてスイングを開始しますが、このルーティーンをいつも同じリズムで淡々と実行することが大事です。ひたすら決まりきったルーティーンを実行すれば自然に「条件反射」のメカニズムが働いて脳は最高のスイングをするためのプログラムを出力して、好ましい結果をもたらしてくれるのです。
 ところが、多くのアマチュアゴルファーの脳には、アドレス時にさまざまな思考が渦巻いています。たとえばミドルホールでグリーンを狙う第2打を打つとき、「このボールを必ずグリーンに乗せてさっきのダブルボギーを挽回しなければ…」とか「右側のアゴの高いガードバンカーに入れたらどうしよう」といったことを考えてしまいがちですが、これでは集中などできません。ショットを成功させることとは無関係な、しかもミスショットをわざわざ引き起こしかねない思考がハバをきかせているようでは、肝心な時に高いレベルの集中力など発揮できるわけがありません。
 目の前のボールを最高の結果に導くためのさまざまな作業に忙殺されながら、決まりきったルーティーンを取ることがあなたに最高の集中力をもたらしてくれるのです。

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第80回佐渡充高のワールドツアーリポート

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今年はメジャー無冠でも記録、賞づくめ。やはりタイガーは王者だった!

41試合で争う開催3年目のフェデックス・カップで2回目の優勝・・・


 今年のタイガーはプレーオフ最終戦のツアー選手権でフィル・ミケルソンに逆転負けを喫して2位に甘んじ、フィナーレを飾れなかった。また4大メジャーにも勝てず、例年のようなインパクトの強いシーズンとはならなかった。
 しかし、9カ月ぶりに左ひざの手術から復帰した今季を総括してみると、やはりタイガーはいろいろな面でズバ抜けていた。さすが世界ナンバーワン・・・その内容は記録や賞づくめ、やはり凄かったのである。
 レギュラーシーズン37試合、プレーオフシリーズ4試合、合計41試合に及ぶフェデックス・カップでは2回目の優勝を果たした。最終戦では優勝できなかったものの最後の4試合は2位タイ、11位タイ、1位、2位、レギュラーシーズンでも全英オープンの予選落ちがあるもののストロークプレーではすべてトップ10と上位安定の強さを見せつけた。
 同カップは今年で3年目を迎え、昨年は左膝のリハビリの最中で試合に参加できず対象外だったが、一昨年に続いて2回目の優勝。年間を通して圧倒的な強さを見せつけた。


新記録となる9回目の賞金王と8回目のバードン・トロフィーも確定・・・


 ツアー選手権を終えた段階でタイガーは獲得賞金1090万ドル(約10億円)でランク1位。このあと賞金ランク対象のフォールシリーズ5試合が行われ今季の全日程が終了し賞金王が決まる。が、ランク2位のスティーブ・ストリッカーから4位のザック・ジョンソンまでは以降米ツアーの出場予定がなく、5位のケニー・ペリーとは600万ドル以上の差があるため実質的にタイガーの賞金王は確定。これで9回目の賞金王となり、ジャック・ニクラスの8回を抜き最多賞金王となる。
 主要タイトルの中で選手たちが最高の賞とするのは年間最少ストロークの選手に与えられる「バードン・トロフィー」だ。受賞の正式発表はシーズン終了の11月中旬になる予定だが、今年は年間ストローク68・05で1位のタイガーの受賞が確定している。
 同賞は1937年に始まり今年で73年の歴史を誇る。条件は厳しく、年間60ラウンドに満たなかった場合や途中棄権が1回でもあれば対象外となる。タイガーは99年から5年連続受賞を含む8回目となって史上最多受賞を更新中。複数回受賞者はリー・トレビノ6回、サム・スニード4回、ベン・ホーガン、トム・ワトソン、グレッグ・ノーマン3回とそうそうたる顔ぶれだが、8回のタイガーは彼らを超える飛び抜けた実力である。
 73年の歴史の中で68台の平均ストロークは過去に9回しか記録されておらず、それだけでもレアなケースだが今季のタイガーの残した68・05は03年に自らが保持する最少記録68・41を破る新記録だ。2位のスティーブ・ストリッカーが69・29で1・24の大差。タイガーが別格だったことがわかる。


驚異の平均ストロークはフェアウエーキープ率のアップから生まれた・・・


 平均ストロークを史上最少まで極めることができたのはフェアウエーキープ率の大幅アップあってのこと。今年は64・29%。昨年より6・5%も良くなっていたのだ。タイガーは年間9勝の2000年以降、フェアウエーキープ率が下降しはじめ、04年からは50%台が続き、06年に何とか60%台を回復したのも束の間。また下がり50%台前半後半を行き来していた。それでもパーオン率が高かったのは技術の高さがあったからで、今年はフェアウエーキープ率を上げるとこういう結果になる、ということを示したことになる。
 フェアウエーキープ率アップの秘訣は体積380ccの小さめでロフト10・5度のドライバーを5月から使用したことにある。小さめのヘッドは操作性に優れ、ロフトを1度以上増やした目的は打球のスピン量を増やしドローやフェードをかけやすくすることだ。さらに弾道も高くなり落下してからのランが抑えられ、狙った点で止める精度を高めたことだ。


9回目のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーと初のカムバック賞の可能性も・・・


 加えて、今季まだ可能性のある賞がある。プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(POY・最優秀選手賞)とカムバック賞だ。これらの賞はシーズン終了後に選手の投票で決められる。POYの候補としてまず4大メジャー・トーナメント優勝者が考えられるが、全米プロ優勝のY・E・ヤン以外は年間そのメジャー1勝のみ。年間3勝のミケルソン、ストリッカーも6勝のタイガーにははるかに及ばない。同賞は90年から選出方法が変わり、それ以前はPGAオブ・アメリカが独自のポイントで選出した選手に与えられ、ニクラウスが5回、ワトソンが6回受賞している。
 タイガーは選手が選ぶ最高選手としてPOYを8回も受賞。今季メジャー無冠もタイガーのプレーは選手の間で評価が高く、9回目、最多受賞の可能性が高い。
 タイガーはケガや病気から見事に復活した選手に与えられるカムバック賞の最有力候補にもなっている。昨年の左ひざの手術、リハビリで約8カ月半の長期離脱後、2月最終週の世界選手権マッチプレーから復帰した。
「どのような結果を残せるかまったく予想できなかった。が、安定して上位の成績を残せたことは自分でも驚きでもあり、満足している」と振り返った。
 タイガーが獲得してきた賞があまりにも多いので錯覚してしまいがちだが、実力者がひしめく選手の中でひとつの賞を獲得することすら至難の業。タイガーの今季を振り返ると、改めてその凄さを思い知らされる。最終的な発表は12月になるが、タイガーの記録、賞づくめの結果となる可能性は高そうだ。

ニューギアニューグッズ 2009年12月号

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さらに熟成されたアスリート用ドライバー

「コンダクターPROブラック」

(マルマン)

 マルマンは、トップアスリートの意見を参考に、さらなる飛距離とグッド・フィールを求めて熟成させたアスリート御用達ドライバー「コンダクターPROブラック」を発売。抜群の操作性とコントロール性、風に負けない強弾道、圧倒的な飛距離性能を実現した「真・重心設計理論」によりアスリートが求める叩いても引っかけず力強く飛ばせるドライバー。打球感も非常に柔らかく、食いつくような手応えを感じられるのも特徴。シャフトは独自のニューバランス設計とフジクラ社ランバックステクノロジーを融合し方向安定性と操作性を高めたオリジナル。45インチ。ロフト角は8.5、9.5、10.5度。価格は84000円。
● TEL 03(5577)1140


45通りの弾道調整ができるドライバー

「ミズノMP-630ファーストトラック」

(ミズノ)

 ミズノは、上級者向けモデルの「MPシリーズ」から、ゴルファー自身が弾道を調整できる機能を搭載したドライバー「ミズノMP-630ファーストトラック」を11月13日から発売する。ヘッドソール部の2つのスライドウエイトを付属の専用レンチで、トラック(溝部)に10箇所あるポジションにセットすることで45通りの弾道を打ち分けられ、ドローやフェード、弾道の高さを簡単にセットできる。プレーヤーのコンディション、コースレイアウト、天候に合わせて手軽でスピーディーなセッティングが可能だ。エクサーMD-3カーボンシャフト装着、45インチ。ロフト角は8.5、9.5、10.5度。専用レンチ付で66150円。
● TEL 0120-320-799


高弾道ボディが飛距離を伸ばす

「RYOMA D-1ドライバー」

(リョーマゴルフ)

 リョーマゴルフは、これまでにない新しい飛ばしの技術「DSIテクノロジー」により、平均10?15ヤード、最大で24ヤードの飛距離アップを実現した「RYOMA D-1ドライバー」を11月24日より発売する。ボディ全周部の90%を薄さ0.35ミリの高強度チタン合金で形成し、後部に60グラムのパワーブースター(重量体)を設置。インパクトの瞬間にボディが高弾性体へと変貌し、ボールが深部まで潰れ、ボール自身の反発力が高まって初速が向上。新素材と斬新な設計手法によるスピン量の減少、深重心化で曲がらずに大きな飛距離が実現する。価格は99750円。126000円の「PREMIA」モデルもある。
● TEL 042(631)0050


やさしさ+しっかり感の追加モデル

「スリクソンGiE BLACK」

(SRIスポーツ)

 SRIスポーツは、幅広いゴルファーがやさしく飛ばせる「スリクソンGiE」の追加バリエーションとして、よりしっかり振り抜きたいゴルファーを対象にしたドライバー「スリクソンGiE BLACK(ジーブラック)」を発売した。現モデルに比べ、重量感のある新開発のSV-3023Jシャフトを装着し、クラブ総重量は約15グラムアップ。またヘッド色は精悍で力強さを強調した黒塗りを採用、アドレス時の安心感を向上させた。オフセンターヒット時でもボールをセンターへとコントロールする「6分割バルジ&ロール設計」などの機能は現モデルと同じ。価格は55125円。
● TEL 0120-653-045


直進性に優れたクワッド形状を採用

「ワンサイダーDSユーティリティ」

(つるや)

 つるやは、ネバースライス・コンセプトに基づき設計されたワンサイダーシリーズの最新モデル「ワンサイダーDSユーティリティ」を発売。シリーズのユーティリティとしては初のクワッド(四角)フォルムを採用。従来型と比べ、スイートエリアの大きさを示すヘッド慣性モーメントが大幅に向上、オフスポットヒットでも抜群の方向安定性を発揮するほか、大きな重心角により楽にヘッドがターンするためフェアウェイからのショットでも右への押し出しを押さえ、容易にストレートボールが打てる。ロフト角18度のUT18、22度のUT22、26度のUT26の3タイプ。価格は各25000円。
● TEL 06(6281)0113


打ちやすさを追求したツアーモデル

「LEGACY TOURドライバー」

(キャロウェイ)

 キャロウェイは、フラッグシップブランド「LEGACYシリーズ」からブランドとして初めてホーゼルを採用したオーソドックスな形状の「LEGACY TOURドライバー」を11月上旬に発売する。ツアードライバーでありながら、構えやすさ、打ちやすさ、コントロール性能、飛距離、フィーリングを徹底的に追及。α+βチタンのハイパーボリックカップフェースによる力強い中弾道、ホーゼル設計によるドロー、フェードのコントロールなど上級者、アスリート、ベタープレーヤーが使いやすい日本人ゴルファー向けドライバー。シャフトは4タイプあり、価格は92400円から111300円。
● TEL 0120-300-147


最大飛距離を生む可変式ドライバー

「コブラ ZLドライバー」

(アクシネットジャパン)

 アクシネットジャパンは、独自の可変システム「フェースアングル・セッティング・テクノロジー(AFT)」を搭載した「コブラ ZLドライバー」を11月中旬より発売する。N(ニュートラル)から反時計回りと時計回りにそれぞれ120度回転させてO(オープン)とC(クローズ)にフェースアングルを変更する3方向可変で、あらゆるゴルファーに最適な強い弾道と効率的な最大飛距離を可能にする。有効反発エリアを拡大するコブラ独自のフェーステクノロジー「9ポイント反発エリア」とロンバス・フェースインサートを搭載している。長尺の46インチシャフトを装着。価格は58800円。
● TEL 03(5617)1525


軟鉄鍛造とポケットキャビティーの融合

「D-TOUR CF I アイアン」

(スリーラック)

 スリーラックは、軟鉄の鍛造とフルポケットキャビティーを融合させた中・上級者向けのアイアン「D-TOUR CF I アイアン」を発売。上級者が求める打球感や操作性が出にくいというキャビティー形状のデメリットを軟鉄鍛造ヘッドのバックフェースを国内の精密機械加工によって彫刻して克服。軟鉄鍛造ならではの打球感、操作性に加え、キャビティーの直進性や高弾道、飛距離性能を融合させた。また、ヘッド形状は上級者好みのシャープさを出し、インパクト時の感覚がプレーヤーに正確に伝わるよう調整している。ロフト19度の♯3から45度のPWのラインナップ。価格は1本25200円。
●TEL 06(6724)4606


片山晋呉プロ使用の軟鉄鍛造ウェッジ

「ONOFF S-FORGED WEDGE」

(グローブライド)

 グローブライド(旧・ダイワ精工)は、大人のためのゴルフブランド「オノフ」より、片山晋呉プロ使用の軟鉄鍛造ウェッジ「ONOFF S-FORGED WEDGE」を発売。同プロの意見を随所に取り入れた52度(AW)と58度(SW)の2タイプで、番手別にソール形状、フェースの仕上げを変えているのが特徴。とくに58度はバンカー以外のアプローチでも様々な使い方(ロブ、ピッチ、スピンを効かせたショットなど)ができるよう考案された、ソールが少し窪んだ形の「マルチアクションソール」を採用。片山プロのこだわりを具現化したオールマイティーに使える高機能ウェッジだ。価格は21000円。
● TEL 042(479)7730


ナノファイバー採用のゴルフグローブ

「フットジョイ ナノロック」

(アクシネットジャパン)

 アクシネットジャパンは、世界初となる新たな素材ナノファイバーを採用したゴルフグローブ「フットジョイ ナノロック」を11月に発売。これまでの天然皮革、合成皮革に対し、第3のゴルフグローブ・カテゴリーとして、帝人ファイバーと提携して同社の開発したナノファイバー(超極細繊維)「ナノフロント」を採用。接する面との密着力が強くなる、柔らかさと伸縮性を発揮、透湿除湿性に優れるといった特性を持ち、グリップ性やフィット性などの点でこれまでにない高い機能でスイングを支えてくれるグローブ。ホワイト/レッド、ホワイト/ブラックの2色。オープン価格。
● TEL 03(5617)1525