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2009年04月01日

≪健康トピックス≫地域住民の健康生活をサポートする“かかりつけ薬局”ファンシーそま

地域に根ざした「かかりつけ薬局」の役割は、家族ぐるみの健康生活について気軽に相談できるところ。開業してから40年間ずっと大阪・千里中央地域の皆様から信頼され、食生活から漢方、健康食品までにわたっての指導が喜ばれている「ファーマシーそま」の取り組みとは――。


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杣 誠二(薬剤師)Seiji Soma
兒玉眞理子(薬剤師)Mariko Kodama


ヨーロッパでの貴重な体験

――「ファーマシーそま」さんが開業されたのは?

◎大阪万博が開催された前年の1969年の12月です。今年でちょうど開業40年目になります。


――どのようなスタンスをお持ちでしたか?

◎私たちは、みなさんが「一生健康で元気に過ごすために何が必要か」を追求してきました。そのために漢方を学び、さらに食事に関してはドイツやスイスなどの先進的な要素を学んできました。


 そして「免疫」というものに注目したのです。お客さんがそれぞれご自分に健康になるための力をお持ちになっていることが分かってきたのです。


――ドイツとスイスに行かれた時期は?

◎1990年です。日本予防医学センターの今井良次博士が中心となって、ヨーロッパ、特にドイツやスイスの健康食品事情を視察するツアーが組まれていました。私は娘(兒玉さん)と一緒に参加し、ヨーロッパの健康食品の実態を学んできたのです。


 そして、さらに近畿大学の東洋医学研究所長であった久保道?教授から「免疫」についていろいろご指導していただきました。食を土台とした健康づくりをめざし、免疫に役立つ食品を広めていきたいと思いました。この千里中央の地域の方々をはじめとして、より多くの方々の「健康づくり」をめざしたのです。


――ヨーロッパの事情はどうでしたか?

兒玉◎ヨーロッパには、「病気にならない身体をつくる」という考えがあって、人間が本来あるべき自然の姿を取り戻す「レホルム運動」というのがあるのです。リフォーム(改善)という意味ですね。それで、自然食品や良質のサプリメントや自然の化粧品などを販売している「レホルムハウス」といった専門店が約3000軒あるのです。


 バランスの良い食事と適度な運動、そして十分な休息が健康な生活の条件なのですが、これがなかなか難しい。その意味でも、レホルムハウスは人々の健康生活に役立っているのです。


◎店頭で健康食品を扱う専門家の養成学校があり、薬剤師ではありませんが私たちの考えよりも一歩も二歩も進んでいました。


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 扱われている食品は、品質と安全、そして風味や嗜好を考えた栄養食品であり、栄養のアンバランスを改善し、栄養摂取量を最適に保つための栄養補助食品が並んでいました。


 そして、薬と同じように効能などが表記してあり、こうして煎じてくださいなどの指導をしているのです。我々が薬として扱っていたものが、食品として堂々と売られているのです。自然のものから取り出した食品で人間の身体の健康を構築する、という考え方なのです。


――その現場をご覧になってどう思われましたか?

◎日本では健康食品に効能は記せないわけですから、一種のカルチャーショックを受けました。その後は日本で、ヨーロッパの現状を語り、その違いを訴えてきました。日常生活から健康づくりを定着できればという思いがあったのです。


――兒玉さんの方は?

兒玉◎当時は私は学生でしたから、まだそういう状況の違いに対してはあまり感じませんでしたが、「食品で健康づくりを」という態度にはドイツ人の真面目さを感じました。よく吟味された材料を使い、なんでも正しく摂取するという几帳面なところを感じました。


――そういう体験があったからこそ、日本でも従来の薬局と違い、薬だけでなく健康食品を取り扱われたのですか?

◎そうです。ドイツでは薬理学的な説明も店頭で説明してくれるのです。日本のような規制はなにもありません。それから、健康食品についても、効能がちゃんと説明されているのです。


 私たちの考え方の基礎は「病気にならないでおこう。健康でいこう」ということですから、身体づくりを理論的に組み立てて仕立て直し(レホルム)しているヨーロッパ事情は参考になりました。健康づくりのために身体の中の足りない部分、補うべきところを日常的な食品によって改善して、元気な身体づくりをご指導してきました。


食事に関する「健康十則」


――「食事はあなたの人生です」とよく言われますが、食事がいかに大切かということは肝に銘じていても、なかなか難しいところがあります。ドイツ人は結構太っているイメージもありますよね。


兒玉◎ドイツの人はビールが好きで太ったようなイメージもあるようですが、食事に関しては昼間はたくさん食べますが、寝る前はそれほど食べないようです。


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 またビールと一緒にハムとかソーセージばかり食べていたのではいけないという考えから、レホルムハウスのようなところがどんどん出来てきたのでしょう。


◎私たちは日頃から「肉を減らしなさい」「夜の食事はさわやかに軽くしなさい」と言っています。ご来店いただいた皆様には私どもの「健康十則」をさしあげています。


 その内容は、
?みどりを大切に。必ず煮たり、炒めたり、ゆでたり、かさを低くして両手の平一杯の量を食べる。
?朝食は一日のうちで一番大切です。
 朝食は金、昼食は銀、夕食は銅。
?一日に食材を30種類以上食べる。一日に食材10種類くらいの人は将来必ず病気になる。
?薄味に慣れる。
?香辛料を上手に使う。
?ひと口食べたら30回噛む。硬い繊維質の食品を!
?牛、豚、鶏等の二本足、四本足よりも魚。海のもの、河のものをうんと多く!
?いつも「腹八分目」。もう一杯欲しいな!
 その時箸を置く。
?いつもより10分早く床の中に入りましょう。
?朝の排泄はすっきりするまで。


 これらの項目は、ドイツに何回か行き来しているときに出来たものです。


――食品の中でも健康づくりにいいものと悪いものがあるのですね。

◎翌日までお腹に残った感覚を持つような食品を食べないようにしましょう、と言っています。腸のなかでは栄養を摂取したり、水分をとるなどいろいろな作用が行われているので、一晩寝て起きたときに前の日に食べたものが残るようなものは健康のために避けるべきなのです。というのも、腸内の残渣から免疫を壊すような悪い変化が起っているからです。


 しかし、なかなか聖人のような食事を続けるということは難しいものです。ですから、腸内環境を整えるのにサプリメントなどを補完食品としてとることを勧めています。


――お腹の健康のバロメーターは?

◎食欲と排便です。それから朝起きたときにお腹がスッキリしていることが大切です。このスッキリ感がポイントです。


――お腹にとっていい食品といえば何でしょうか?


◎日本人にとってはおコメがいちばんいい食べ物だと思います。日本人の伝統の食べ物ですから主役ですね。おコメは体内の掃除もしてくれるしエネルギー源にもなるものです。免疫にとってもいいのではないでしょうか。


――地域に根ざした健康生活の相談所みたいなところが、「ファーマシーソマ」さんの役割の一つかと思いますが……?

兒玉◎若い女性の方が、小さい時にアトピーでお世話になったと訪ねてくれることもあります。常連の家族の人たちは、何かあると必ず来てくださるのです。


杣◎開店以来40年間ずっと来てくださる方もいます。その間の投薬歴は台帳に記帳していますので、その人の体調の変化もだいたい分かります。


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――それこそ、まさに地域に根ざした「かかりつけ薬局」の姿ですね。


>>>●コ ラ ム●<<<

「ガンになった主人が一時元気になりました」
――開業からのお客さん


――ご主人がガンになられていたとか……。

「主人は昭和3年生まれで、頑固な人でした。比較的健康で働き虫でしたが、病院嫌いで、風邪をひいてもこちらの薬局で薬を貰っていたくらいです。


『ファーマシーそま』さんとは創業以来からのお付き合いで、いろいろとお世話になっていますが、平成6年1月に病院の先生から告知されて(本人には内緒でしたが)、一番に杣先生に連絡をとりました。翌朝すぐにいらっしゃいということでした」


――その翌日はどのようなお話をされたのですか?

◎その頃から乳酸菌の勉強をしていたのですが、なんとか免疫力をと思いまして、乳酸菌FK?23含有の健康食品を勧めたのです。健康食品がどれほどガンに有効かは正直わかりませんでしたが、とにかく藁にも縋る思いでいましたから、やってみようということでお勧めしたのです。


――ガンの具合はどのような状態でしたか?

「胃ガンでして、それが肝臓に転移しており、もう何も出来ない状態だとお医者さんからは言われました。病院の方では抗ガン剤も苦しいだけだからやりませんということで、栄養剤の点滴だけしか行いませんでした。よくもって5月までとも言われました。そこで、杣先生から勧められた健康食品を食べさせたのですが、5月頃には元気な表情を取り戻しました。その時は本当にガンなのかなってことも思ったこともあります。病院の先生もガンが少し小さくなっていると言うのです」 


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――看病の間もガンを隠されていたというのは大変でしたでしょう?

「それは話す言葉にも随分気を遣いました。でも、世間でもガンという言葉が飛び交っていますし、本人もうすうす感じていたのではないでしょうか。8月には亡くなりましたが、頑張ってくれました」


――その間、杣先生とは何度もご相談されたのですか?

「ほとんど毎日のように話しにきました。家族中がお世話になっていますから。娘も胃腸の調子がよくないので、先生に勧めていただいた健康食品を食べています」


――FK?23菌がガンにどのように効果があったとお思いでしょうか?

◎腸の中をきれいにしておくことで免疫が高められたのではないでしょうか。少し良くなってきたという話を聞いて非常に嬉しかったですね。免疫力の効果に自信を得ました。


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ファーマシーそま
〒560-0082
大阪府豊中市新千里東町1?3?222 せんちゅうぱる専門店2F
TEL 06?6831?2570
営業時間 10:00?19:30
定休日なし(正月は1?3日休み)
HP http://www.senrichuou.com/tenpo.php?mise=94

医学講座■免疫臓器としての消化管における腸内細菌の関わり(1)

大阪大学大学院医学系研究科 生体機能補完医学講座 教授 
伊藤壽記(医学博士)
Toshinori Itoh


免疫というのは、人間にとって極めて重要な働きです。その免疫の役割を果たしている臓器の消化管はどういう働きをしているのでしょうか。腸内細菌との関連性を伊藤教授に説明していただきました。


消化管の免疫という役割

 皆さんは消化管の働きといえば、食べ物を消化して我々の体のエネルギー源となるものを吸収するということを、まず思い浮かべると思いますが、免疫という我々の体にとって、なくてはならない働きをしていることを案外知らないのではないでしょうか。


 この消化管の中に存在する腸内細菌が、我々の体と相互にキブ・アンド・テイクのよい関係を築きながら、免疫機能にとって重要な役割を担っています。そこで、まずは消化管の免疫と腸内細菌との関わりについて、何回かに分けてお話しようと思います。


 そもそも我々の生体にとって、免疫系は非自己である異物を認識して、それを排除する生体防御機構であり、生体の恒常性(ホメオスターシス)の維持に貢献しています。


 生体への病原体などの異物の侵入経路には大きく分けて3つあります(図1)。まずは皮膚から直接接触により、次に空気とともに気道から、そして最後に食物と共に口から消化管を介して侵入します。そして、それぞれの進入経路には、病原体が簡単に進入しないように、二重三重のバリアー機構が存在しています。その主役である免疫機構は複雑ではありますが、巧みに連携し機能しながら、生物学的にヒトという種の保存に貢献してきたと言っても決して過言ではありません。


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 さらに、我々生体の免疫系は外界からの病原体の進入のみならず、生体内で変性し死亡した細胞を処理したり、また自己細胞から変異した細胞、例えば、ガン細胞に対しても常に監視の目を光らせ、その都度、悪い芽を摘むことによって、生体内でのガン化を未然に防いでいるのです(しかしながら、ガン細胞もなかなかの曲者であり、免疫系の網の目を巧みにすり抜けて発ガンを成立させてしまいます)。


 話を戻しますと、消化管は驚くことに、生体における最大の免疫系です。消化管は無数の食事由来の抗原や腸内細菌に常に曝されており、生体にとって有害なものは免疫機構で排除(正の応答)しますが、有益なもの(栄養素など)は免疫応答を起こすことなく積極的に取り込む機序(負の応答)が存在します。


 前者は免疫が本来有する機構ですが、後者は経口免疫寛容(トレランス)といわれ、他の免疫系には存在しない消化管特有の免疫機構です。そして、この機構が破綻した場合には、アレルギーや自己免疫疾患などの様々な病態が起こることになるのです。


病原体センサーTLR

 さて、我々の生体の免疫系には自然免疫系と獲得免疫系という2つの機構が存在します(図2)。まず、自然免疫についてお話したいと思います。これは病原体侵入に対する第一線の防御として働きます。


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 消化管は口から肛門までの約9mの1本の管であり、体の内部にあっても、実は外界と直接接している、いわば“内なる外”という存在であります。従って、消化管には様々な細菌やウイルスなどの病原体が侵入してきますが、その表面を被っている粘膜は柔毛構造をとっています(図3)。


にちにち医学講座図3.jpg


 これを平らにして広げてみますと、実にテニスコートの1.5倍(約260m2)、皮膚面積の200倍になると言われています。消化管粘膜にはその表面を被っている粘液が存在し、その中にはディフェンシンなどの抗菌ペプチド、ラクトフェリン、リゾチーム、インターフェロン、補体などの可溶性蛋白質が含まれており、これらが病原体の膜構造を破壊したり、代謝を阻害したりして、抗菌作用を発揮します。


 さらに、病原体が粘膜内に侵入しますと、続いて樹状細胞、マクロファージ、NK細胞などがこれらを攻撃します。これまでに自然免疫における、病原体などの認識機構については、まったくのブラックボックスでした。しかし1990年後半に病原体センサーであるTLR(Toll-Like Receptor)という受容体(レセプター)の発見により、その認識機構が明らかとなってきました。


 現在、ヒトでは10種類のTLRが存在することが知られています。TLRは、病原体上に存在する標識となる構造物(リガンド)に応じて、腸管上皮細胞の膜表面にあったり、腸管上皮の内腔とは反対側の基底膜にあったりします。細菌の鞭毛の蛋白(フラジェリン)を認識するTLR5は腸管上皮の基底膜に発現しており、細菌が粘膜内に侵入して初めて認識されるわけです。TLRからのシグナルは、細胞内の伝達経路を通って炎症反応を惹起して細菌をやっつけます。


免疫の司令塔・樹状細胞

 次に、獲得免疫について、ご説明します。自然免疫は病原体の侵入に対する第一線の防御として働くことはすでに述べました。自然免疫には残念ながら記憶のメカニズムはなく、同じ病原体に攻撃された時に、すぐさま効率的に免疫応答を発動するためには、獲得免疫に委ねる必要があります。


 そこで、司令塔としてその橋渡しをする細胞が樹状細胞です(図2)。樹状細胞は病原体の標識となる抗原を、ヘルパーT細胞という獲得免疫の主役であるリンパ球に提示しますが、T細胞にはそれを受け取る受容体(レセプター)があり、正確に情報(シグナル)が伝達されることになります。


 樹状細胞によって活性化されたヘルパーT細胞はエフェクターT細胞へと分化して、一つにはB細胞を活性化して抗体というミサイルを産生する形質細胞へと、また一つには直接攻撃するキラーT細胞を作り出します。このようにある特定の抗原に対する抗体やキラーT細胞を作り出す元になる記憶細胞(メモリーT細胞)として、いざというときに備えて残留することになります。


 さて、今回は消化管の免疫機構についてお話しました。次回はその中で腸内細菌がどのような役割をしているのか、また色々な病気とどうかかわっているのかについてお話したいと思います。


伊藤教授web.jpg
いとう としのり
昭和52年大阪大学医学部医学科卒業。
同60年米国カリフォルニア大学ロサンゼ
ルス校医学部外科留学、同61年テキサ
ス大学ヒューストン校医学部外科(臓器
移植・移植免疫)留学。平成2年大阪大
学医学部外科学第一講座助手、同5年
米国ウィスコンシン大学(臨床膵臓移植)
Visiting Fellow、同8年大阪大学医学部
外科第一講座講師、同9年大阪大学医
学部外科第一講座助教授、同17年1月
より大阪大学大学院医学系研究科生体
機能補完医学講座教授。主に、膵臓・膵
島移植、膵疾患(特に膵ガン)に対する外
科治療、炎症性腸疾患、補完代替医療に
関する研究を行っている。

医学講座■免疫臓器としての消化管における腸内細菌の関わり(1)

大阪大学大学院医学系研究科 生体機能補完医学講座 教授 
伊藤壽記(医学博士)
Toshinori Itoh


免疫というのは、人間にとって極めて重要な働きです。その免疫の役割を果たしている臓器の消化管はどういう働きをしているのでしょうか。腸内細菌との関連性を伊藤教授に説明していただきました。


消化管の免疫という役割

 皆さんは消化管の働きといえば、食べ物を消化して我々の体のエネルギー源となるものを吸収するということを、まず思い浮かべると思いますが、免疫という我々の体にとって、なくてはならない働きをしていることを案外知らないのではないでしょうか。


 この消化管の中に存在する腸内細菌が、我々の体と相互にキブ・アンド・テイクのよい関係を築きながら、免疫機能にとって重要な役割を担っています。そこで、まずは消化管の免疫と腸内細菌との関わりについて、何回かに分けてお話しようと思います。


 そもそも我々の生体にとって、免疫系は非自己である異物を認識して、それを排除する生体防御機構であり、生体の恒常性(ホメオスターシス)の維持に貢献しています。


 生体への病原体などの異物の侵入経路には大きく分けて3つあります(図1)。まずは皮膚から直接接触により、次に空気とともに気道から、そして最後に食物と共に口から消化管を介して侵入します。そして、それぞれの進入経路には、病原体が簡単に進入しないように、二重三重のバリアー機構が存在しています。その主役である免疫機構は複雑ではありますが、巧みに連携し機能しながら、生物学的にヒトという種の保存に貢献してきたと言っても決して過言ではありません。


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 さらに、我々生体の免疫系は外界からの病原体の進入のみならず、生体内で変性し死亡した細胞を処理したり、また自己細胞から変異した細胞、例えば、ガン細胞に対しても常に監視の目を光らせ、その都度、悪い芽を摘むことによって、生体内でのガン化を未然に防いでいるのです(しかしながら、ガン細胞もなかなかの曲者であり、免疫系の網の目を巧みにすり抜けて発ガンを成立させてしまいます)。


 話を戻しますと、消化管は驚くことに、生体における最大の免疫系です。消化管は無数の食事由来の抗原や腸内細菌に常に曝されており、生体にとって有害なものは免疫機構で排除(正の応答)しますが、有益なもの(栄養素など)は免疫応答を起こすことなく積極的に取り込む機序(負の応答)が存在します。


 前者は免疫が本来有する機構ですが、後者は経口免疫寛容(トレランス)といわれ、他の免疫系には存在しない消化管特有の免疫機構です。そして、この機構が破綻した場合には、アレルギーや自己免疫疾患などの様々な病態が起こることになるのです。


病原体センサーTLR

 さて、我々の生体の免疫系には自然免疫系と獲得免疫系という2つの機構が存在します(図2)。まず、自然免疫についてお話したいと思います。これは病原体侵入に対する第一線の防御として働きます。


にちにち医学講座図2.jpg


 消化管は口から肛門までの約9mの1本の管であり、体の内部にあっても、実は外界と直接接している、いわば“内なる外”という存在であります。従って、消化管には様々な細菌やウイルスなどの病原体が侵入してきますが、その表面を被っている粘膜は柔毛構造をとっています(図3)。


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 これを平らにして広げてみますと、実にテニスコートの1.5倍(約260m2)、皮膚面積の200倍になると言われています。消化管粘膜にはその表面を被っている粘液が存在し、その中にはディフェンシンなどの抗菌ペプチド、ラクトフェリン、リゾチーム、インターフェロン、補体などの可溶性蛋白質が含まれており、これらが病原体の膜構造を破壊したり、代謝を阻害したりして、抗菌作用を発揮します。


 さらに、病原体が粘膜内に侵入しますと、続いて樹状細胞、マクロファージ、NK細胞などがこれらを攻撃します。これまでに自然免疫における、病原体などの認識機構については、まったくのブラックボックスでした。しかし1990年後半に病原体センサーであるTLR(Toll-Like Receptor)という受容体(レセプター)の発見により、その認識機構が明らかとなってきました。


 現在、ヒトでは10種類のTLRが存在することが知られています。TLRは、病原体上に存在する標識となる構造物(リガンド)に応じて、腸管上皮細胞の膜表面にあったり、腸管上皮の内腔とは反対側の基底膜にあったりします。細菌の鞭毛の蛋白(フラジェリン)を認識するTLR5は腸管上皮の基底膜に発現しており、細菌が粘膜内に侵入して初めて認識されるわけです。TLRからのシグナルは、細胞内の伝達経路を通って炎症反応を惹起して細菌をやっつけます。


免疫の司令塔・樹状細胞

 次に、獲得免疫について、ご説明します。自然免疫は病原体の侵入に対する第一線の防御として働くことはすでに述べました。自然免疫には残念ながら記憶のメカニズムはなく、同じ病原体に攻撃された時に、すぐさま効率的に免疫応答を発動するためには、獲得免疫に委ねる必要があります。


 そこで、司令塔としてその橋渡しをする細胞が樹状細胞です(図2)。樹状細胞は病原体の標識となる抗原を、ヘルパーT細胞という獲得免疫の主役であるリンパ球に提示しますが、T細胞にはそれを受け取る受容体(レセプター)があり、正確に情報(シグナル)が伝達されることになります。


 樹状細胞によって活性化されたヘルパーT細胞はエフェクターT細胞へと分化して、一つにはB細胞を活性化して抗体というミサイルを産生する形質細胞へと、また一つには直接攻撃するキラーT細胞を作り出します。このようにある特定の抗原に対する抗体やキラーT細胞を作り出す元になる記憶細胞(メモリーT細胞)として、いざというときに備えて残留することになります。


 さて、今回は消化管の免疫機構についてお話しました。次回はその中で腸内細菌がどのような役割をしているのか、また色々な病気とどうかかわっているのかについてお話したいと思います。


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いとう としのり
昭和52年大阪大学医学部医学科卒業。
同60年米国カリフォルニア大学ロサンゼ
ルス校医学部外科留学、同61年テキサ
ス大学ヒューストン校医学部外科(臓器
移植・移植免疫)留学。平成2年大阪大
学医学部外科学第一講座助手、同5年
米国ウィスコンシン大学(臨床膵臓移植)
Visiting Fellow、同8年大阪大学医学部
外科第一講座講師、同9年大阪大学医
学部外科第一講座助教授、同17年1月
より大阪大学大学院医学系研究科生体
機能補完医学講座教授。主に、膵臓・膵
島移植、膵疾患(特に膵ガン)に対する外
科治療、炎症性腸疾患、補完代替医療に
関する研究を行っている。

医学講座■免疫臓器としての消化管における腸内細菌の関わり(1)

大阪大学大学院医学系研究科 生体機能補完医学講座 教授 
伊藤壽記(医学博士)
Toshinori Itoh


免疫というのは、人間にとって極めて重要な働きです。その免疫の役割を果たしている臓器の消化管はどういう働きをしているのでしょうか。腸内細菌との関連性を伊藤教授に説明していただきました。


消化管の免疫という役割

 皆さんは消化管の働きといえば、食べ物を消化して我々の体のエネルギー源となるものを吸収するということを、まず思い浮かべると思いますが、免疫という我々の体にとって、なくてはならない働きをしていることを案外知らないのではないでしょうか。


 この消化管の中に存在する腸内細菌が、我々の体と相互にキブ・アンド・テイクのよい関係を築きながら、免疫機能にとって重要な役割を担っています。そこで、まずは消化管の免疫と腸内細菌との関わりについて、何回かに分けてお話しようと思います。


 そもそも我々の生体にとって、免疫系は非自己である異物を認識して、それを排除する生体防御機構であり、生体の恒常性(ホメオスターシス)の維持に貢献しています。


 生体への病原体などの異物の侵入経路には大きく分けて3つあります(図1)。まずは皮膚から直接接触により、次に空気とともに気道から、そして最後に食物と共に口から消化管を介して侵入します。そして、それぞれの進入経路には、病原体が簡単に進入しないように、二重三重のバリアー機構が存在しています。その主役である免疫機構は複雑ではありますが、巧みに連携し機能しながら、生物学的にヒトという種の保存に貢献してきたと言っても決して過言ではありません。


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 さらに、我々生体の免疫系は外界からの病原体の進入のみならず、生体内で変性し死亡した細胞を処理したり、また自己細胞から変異した細胞、例えば、ガン細胞に対しても常に監視の目を光らせ、その都度、悪い芽を摘むことによって、生体内でのガン化を未然に防いでいるのです(しかしながら、ガン細胞もなかなかの曲者であり、免疫系の網の目を巧みにすり抜けて発ガンを成立させてしまいます)。


 話を戻しますと、消化管は驚くことに、生体における最大の免疫系です。消化管は無数の食事由来の抗原や腸内細菌に常に曝されており、生体にとって有害なものは免疫機構で排除(正の応答)しますが、有益なもの(栄養素など)は免疫応答を起こすことなく積極的に取り込む機序(負の応答)が存在します。


 前者は免疫が本来有する機構ですが、後者は経口免疫寛容(トレランス)といわれ、他の免疫系には存在しない消化管特有の免疫機構です。そして、この機構が破綻した場合には、アレルギーや自己免疫疾患などの様々な病態が起こることになるのです。


病原体センサーTLR

 さて、我々の生体の免疫系には自然免疫系と獲得免疫系という2つの機構が存在します(図2)。まず、自然免疫についてお話したいと思います。これは病原体侵入に対する第一線の防御として働きます。


にちにち医学講座図2.jpg


 消化管は口から肛門までの約9mの1本の管であり、体の内部にあっても、実は外界と直接接している、いわば“内なる外”という存在であります。従って、消化管には様々な細菌やウイルスなどの病原体が侵入してきますが、その表面を被っている粘膜は柔毛構造をとっています(図3)。


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 これを平らにして広げてみますと、実にテニスコートの1.5倍(約260m2)、皮膚面積の200倍になると言われています。消化管粘膜にはその表面を被っている粘液が存在し、その中にはディフェンシンなどの抗菌ペプチド、ラクトフェリン、リゾチーム、インターフェロン、補体などの可溶性蛋白質が含まれており、これらが病原体の膜構造を破壊したり、代謝を阻害したりして、抗菌作用を発揮します。


 さらに、病原体が粘膜内に侵入しますと、続いて樹状細胞、マクロファージ、NK細胞などがこれらを攻撃します。これまでに自然免疫における、病原体などの認識機構については、まったくのブラックボックスでした。しかし1990年後半に病原体センサーであるTLR(Toll-Like Receptor)という受容体(レセプター)の発見により、その認識機構が明らかとなってきました。


 現在、ヒトでは10種類のTLRが存在することが知られています。TLRは、病原体上に存在する標識となる構造物(リガンド)に応じて、腸管上皮細胞の膜表面にあったり、腸管上皮の内腔とは反対側の基底膜にあったりします。細菌の鞭毛の蛋白(フラジェリン)を認識するTLR5は腸管上皮の基底膜に発現しており、細菌が粘膜内に侵入して初めて認識されるわけです。TLRからのシグナルは、細胞内の伝達経路を通って炎症反応を惹起して細菌をやっつけます。


免疫の司令塔・樹状細胞

 次に、獲得免疫について、ご説明します。自然免疫は病原体の侵入に対する第一線の防御として働くことはすでに述べました。自然免疫には残念ながら記憶のメカニズムはなく、同じ病原体に攻撃された時に、すぐさま効率的に免疫応答を発動するためには、獲得免疫に委ねる必要があります。


 そこで、司令塔としてその橋渡しをする細胞が樹状細胞です(図2)。樹状細胞は病原体の標識となる抗原を、ヘルパーT細胞という獲得免疫の主役であるリンパ球に提示しますが、T細胞にはそれを受け取る受容体(レセプター)があり、正確に情報(シグナル)が伝達されることになります。


 樹状細胞によって活性化されたヘルパーT細胞はエフェクターT細胞へと分化して、一つにはB細胞を活性化して抗体というミサイルを産生する形質細胞へと、また一つには直接攻撃するキラーT細胞を作り出します。このようにある特定の抗原に対する抗体やキラーT細胞を作り出す元になる記憶細胞(メモリーT細胞)として、いざというときに備えて残留することになります。


 さて、今回は消化管の免疫機構についてお話しました。次回はその中で腸内細菌がどのような役割をしているのか、また色々な病気とどうかかわっているのかについてお話したいと思います。


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いとう としのり
昭和52年大阪大学医学部医学科卒業。
同60年米国カリフォルニア大学ロサンゼ
ルス校医学部外科留学、同61年テキサ
ス大学ヒューストン校医学部外科(臓器
移植・移植免疫)留学。平成2年大阪大
学医学部外科学第一講座助手、同5年
米国ウィスコンシン大学(臨床膵臓移植)
Visiting Fellow、同8年大阪大学医学部
外科第一講座講師、同9年大阪大学医
学部外科第一講座助教授、同17年1月
より大阪大学大学院医学系研究科生体
機能補完医学講座教授。主に、膵臓・膵
島移植、膵疾患(特に膵ガン)に対する外
科治療、炎症性腸疾患、補完代替医療に
関する研究を行っている。

2009年5月号 月刊スーパーゴルフ

2009年4月1日発行  Volume118


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<巻頭総力ギア特集>
ゴルフボールを替えればプレーは進化するぞ
最新型勝負ボールを捜し出せ
ディスタンス系、スピンコントロール系あなたはどちらを選びますか

◆トッププロの最先端な飛ばし方
横峯さくらのドライバーショット
理にかなった飛ばしのポテンシャルを体現したスイング


◆〔ブランド探求シリーズ〕
S-YARD
ニューウェーブ、GTデビュー!


◆パックツアーで遊ぶ
北海道ゴルフ
早春の北の大地はいま、さわやかなゴルフシーズン


<本当に力がつく連載レッスン>

◆ゴルフ専門トレーナー石渡俊彦プロの
ゴルフ上達のための“フィジカル&スキル”レッスン
〔第6回〕ボールをしっかりつかまえるための右手の使い方編 (2)


◆カリスマコーチ増田哲仁プロの門外不出(秘)上達講座
〔第59回〕上達のための(秘)練習法 (21)


◆シニアツアー界の飛ばし屋中尾豊健プロの
50歳からのぶっ飛ばしドライバーテクニック


<レディスROOM>

◆金谷智美プロの一から始めましょう
〔第24回〕コースレッスン・パット編 (3)


<連載読物>

◆今月のサプライズ


◆ゴルフの薬箱-いいゴルファーになるための心の指標- 鈴木康之


佐渡充高のワールドツアーリポート
石川遼がマスターズで活躍するために必要なこととは…


児玉光雄のメンタルゴルフ革命イップスからサヨナラできる特効薬とは


◆カリスマトレーナー摩季れい子先生の斬新レッスン
〔第12回〕トップ編 (1)


NEWギア&NEWグッズ


◆今月の売れ筋ランキング


◆賞賛されるクルマたち
MAZDA ATENZA Sport Wagon 25EX


◆医学講座
免疫臓器としての消化管における腸内細菌の関わり


◆地域住民の健康をサポートする“かかりつけ薬局”


◆情報BOX


◆読者プレゼント


第57回メンタルゴルフ革命

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イップスは練習熱心な上級者ほど陥りやすい


 女子ツアーの開幕戦「ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」は、最終日トップでスタートした三塚優子が2位に2打差をつけてそのまま逃げ切りツアー3勝目を飾りました。
 しかし、5バーディ、5ボギーという出入りの激しいゴルフで、とくに14番、15番と続けて1メートルほどのパットを外して連続ボギーとしたときは、そのまま崩れてもおかしくない状況だったといえましょう。
 このショートパットの連続ミスを三塚は「(イップスの)話は聞いていたが、自分の手が震えるようになるとは思わなかった」と話しています。
 イップスとは、パットで手が動かなくなり満足なストロークができなくなる症状のことですが、イップスを経験したビッグネームは実は大勢います。ベン・ホーガン、ベルンハルト・ランガーが典型例といえるでしょう。この二人の共通点は輝かしい成績を残しただけでなく、練習熱心で誠実なゴルファーだということ。つまり上級者レベルの優れたゴルファーで、ゴルフに真剣に取り組む真面目なゴルファーほどイップスにかかりやすいのです。つまり三塚が緊張のあまり腕が震えたのは、彼女が素晴らしい才能を持った、しかも練習熱心な向上心の強いゴルファーであるという証なのです。
 その後の三塚ですが、この極度の緊張を抑えるため、無理矢理笑顔を浮かべてプレーすると決め、緊張をほぐしたことで16番からは3ホールすべてをパーで切り抜け、後続を振りきって優勝を成し遂げたのです。
 この三塚の行為はイップス克服の一つの方法なのですが、次にイップスとはどのような現象なのか説明しましょう。


イップスからサヨナラできる特効薬とは


 イップスとは、極度にプレッシャーがかかった状況で、「このパットが外れたらどうしよう」と考えたとき、脳からの運動を司る出力信号が正常でなくなり、それが度重なると次第に自分の思いどおりの腕の動きができなくなる、つまりスムーズなストロークができなくなってしまう現象です。
 ですからゴルフを始めたばかりのビギナーやスコアに無頓着な人、入れ頃外し頃のパットを外してもまったく気にしない図太い神経の持ち主はイップスとは無縁です。
 逆にパットの上手いキャリア豊かなゴルファー、神経過敏な人、競技志向の強いクラスのゴルファーはイップス予備軍といえましょう。これまでうまくいっていたパットがなぜか急に入らなくなった―理由が分からずに悩み始めた、といったケースが危険です。
 それではイップスに陥ったとき、それを克服する具体策をお教えしましょう。
 まず、「カップにボールをいれなければ…」という欲を捨てることです。「正しいストロークをすればボールはカップに沈み込む。たとえカップを外れてもグリーンが悪かっただけ」という気持ちでアドレスに臨んでください。欲が不安を呼び起こし、極度にそれが高まると恐怖が襲ってきて、腕に異変を起こすことになるのです。ですからラウンド前の練習グリーンではカップにボールを入れるのではなく、正しいストロークをすることに集中してください。あえてカップを狙わずに正しいストロークをすることに専念すればイップスの症状は間違いなく軽減されていきます。
 さらにラウンド中はスコアを忘れてゴルフそのものを楽しんでほしいのです。三塚が笑顔をつくって気分転換を図ったように…。イップスの徴候が出たときには、とにかくリラックス。緊張の糸が解ければ脳の不安や恐怖が取り除かれ、最後の3ホールで三塚が体験したようにイップスは見事に姿を消してしまうのです。
 こうした工夫がイップス訣別に大きな効果をもたらしてくれるでしょう。

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第73回佐渡充高のワールドツアーリポート

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石川遼が4月のマスターズで活躍するために必要なこととは・・・

 石川遼(17)の米ツアーで初の予選通過や活躍はとりあえずお預けとなった。カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のリビエラCCで開催されたノーザントラスト・オープンで米ツアーデビューを飾ったが、通算2オーバーの114位で3打足らず目標の予選通過はならなかった。
 この後も2試合を経験し4月9日からのマスターズに向けて仕上げていくわけだが、第一目標の予選通過を果たすには何が必要か。デビュー戦のデータを元に検証してみようと思う。


想定外の天候(雨)に得意のパットで実力が発揮できなかった・・・


 大会初日と2日の主要スタッツは別表の通り。極端に悪かったのはパーオンした際の18Hにおけるパット数と1Hの平均パットと、50%だった初日のフェアウエーキープ率とパーオン率だ。パットの上手さでは定評がある石川がそのパットで実力を発揮できなかったわけだが、その裏には不運な面もあった。
 石川は大会前週末にコース入りしたが、あいにくの雨で十分な練習ができなかった。ようやくラウンド練習ができたのは雨が小降りになり始めた月曜日の午後、そして火曜日。しかし、コースは雨の影響でグリーンの速さが上がらず、大会より遅いグリーンでの練習しかできなかった。
 晴天の中で試合が始まると速さはスティンプメーターで12フィートまで上がり、米ツアーの平均以上の速さをいきなり本番で初体験することになってしまったのだ。天気ばかりはどうしようもなく想定外の成り行きだったのだ。
 50%のフェアウエーキープ率とパーオン率も2日目にはアップした。今後の課題は大会初日をどのように対応していくかだろう。石川は緊張で体が思ったように動かなかったと話したが、そこをいかに乗りきっていくのかメンタル面のコントロールが鍵を握りそうだ。


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 世界最高峰である米ツアーという大舞台のデビュー戦だったので緊張はMAXをはるかに超えていたであろうことは想像に難くない。しかし、それはトッププレーヤーでも同じで、初日は緊張で実力を発揮しにくいものなのだ。
 米ツアーの選手たちは試合の4日間を次のように表現する。初日をナーバスデー(緊張の日)、2日目をカットデー(予選通過の日)、3日目をムービングデー(順位を上げる日)、最終日をウィニングデー(勝利を決める日)と・・・。
 フィル・ミケルソンをはじめ多くの選手は「初日で優勝が決まることはないが、勝つ望みを失うことがある日」と考え、初日を大切に挑んでいる。
 難しい初日を乗りきるために彼らはいつも同じルーティンで臨むなど、いろいろな工夫をこらしている。タイガー・ウッズは必ず1番のティーショットを打つ前にしばし黙祷して心を落ち着ける。
 クリスチャンの選手は1番ティーで十字をきって祈りをささげたり、ロッカールームで聖書の一説を唱えてからコースに出る選手も少なくない。スタート前の準備練習でもパットをしてから打球練習を行ったり、その逆の選手も。自分の打順が来る前に深呼吸を数回して呼吸や気持ちを整える選手などさまざまだ。


初日を上手く乗り切れば石川のガッツポーズを見られるだろう・・・


 石川にとってマスターズは初のメジャー試合。それだけでも相当の緊張でデビュー戦以上に緊張してしまうかもしれない。加えてマスターズは他の試合とは異なり優雅で独特の雰囲気がある。初出場の選手はその雰囲気にも飲みこまれかねない。
 マスターズまでの米ツアー3試合の経験で石川流のメンタルコントロールやベストのルーティンを見つけだせることを願う。それに成功し、初日を順調にプレーできれば予選通過だけでなく、夢と憧れの大舞台で思う存分に力を発揮し、ファンにガッツポーズを見せてくれることになるだろう。

ニューギアニューグッズ 2009年5月号

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さらに進化した2009モデル

「コンダクターAD460」

(マルマン)

 マルマンは、高い性能とオレンジカラーで人気の「コンダクター」の2009モデル「コンダクターAD460」を発売。独自のスイング解析機マルチモーションで1万人以上のスイングを分析。アベレージゴルファーがさらにやさしく、ハイドローの飛ばす弾道が打てるように、低い重心高さでスピンコントロール。部分肉薄構造の広域高反発フェースで安定した飛距離を実現した。またADSS設計をさらに進化させヘッドスピードのアップ、インサイドからのタテ軌道のスイングを可能にしてスライスを抑制する機能を備えている。ロフト角は9.5、10.5、11.5度。45.25インチ。70350円。
● TEL 03(3272)9404


アベレージ向きの飛びアイアン

「TOBUNDA VT」

(ジャパーナ)

 ジャパーナは、飛びに徹底的にこだわり幅広いゴルファーに人気の「TOBUNDA」ブランドから、やさしく飛ばせるアイアン「TOBUNDA VT」を発売。ヘッド素材に高強度AM355ステンレスを採用し、肉厚2.3ミリの極薄フェースがかつてない飛距離性能を実現。またBOX構造を採用し、ソール部にタングステンウエイトを装着。低・深重心によりボールが上がりやすく、打ちやすさを向上させた。アベレージゴルファーがやさしさと1番手上の飛距離を体感できるアイアンだ。VT503-iカーボンシャフト装着6本セットでオープン価格(実勢価格79900円=編集部調べ)。
● TEL 052(559)1011


BERES(ベレス)8シリーズの新モデル

「MG813、MG803」

(本間ゴルフ)

 本間ゴルフは、BERES(ベレス)ブランド8シリーズ(HS42-45m/s向け)のニューモデル「MG813(ウッド)、MG803(アイアン)」を4月4日より発売。ドライバーは、ヘッドのソール部に鋭角なコーナー、クラウン部に新設計のトライアングルデザインを採用し、慣性モーメントの増大と最適な重心設計により、高い飛距離と直進性能を実現。さらに従来モデルよりフェース面積を18%アップ。打点のばらつきによる飛距離ロスを軽減している。シャフトは「NEWARMRQ(アーマック)UD54」を装着。45.25インチ。ロフト角は9、10度。2Sグレードで価格はドライバー94500円、FW(3、5、7、9W)各52500円。アイアン6本組220500円。
● TEL 03(5419)3260


3WAYバックフェース

「TP-1」アイアン

(チームヨシムラ)

 チームヨシムラは、ロング、ミドル、ショート、ウエッジのバックフェースをアンダーカットキャビティ、ノーマルキャビティ、マッスルバックの異なる構造とすることで、クラブ個々の機能を向上させたアイアンセット「TP-1」を発売。4、5、6Iは上がりやすさとつかまりで大きな飛距離を獲得するアンダーカットキャビティ。7、8、9I、PWはしっかりした打感と強く安定した弾道が得やすいノーマルキャビティ。AWとSWは繊細なフィーリングとシャープな操作性を重視したマッスルバックを採用。R&A2010年アイアン規制適合品。オリジナルスチールシャフト装着。オープン価格(市場予想価格、9本セット153000円前後、税別)。
● TEL 078(306)5040


日本専用モデルのウェッジ3機種

「588TAフォージド」ほか

(クリーブランドゴルフ)

 クリーブランドゴルフは、米国販売数量シェアNo.1ウェッジの日本専用モデル「588TourAction(ツアーアクション)フォージド」「CG-F1フォージド」「588ジップグルーブ」の3機種を発売。前2機種は柔らかな打感を実現する鍛造製法を採用。「588TA」はフェースエリアが広く、トゥ部分が高めにデザインされた伝統的なヘッド形状。「CG-F1」は日本で人気のストレートなリーディングエッジに丸型のヘッド形状で、ともに新ルールに対応した新「ジップグルーブ・テクノロジー」を搭載。シャフトはダイナミックゴールド、NSPRO950GHでともに18900円。「588ジップ」は同シャフトともに15750円。
● TEL 0120-653-045


やさしく飛ばせるレディスモデル

「スリクソンGiE-L」

(SRIスポーツ)

 SRIスポーツは、やさしさを追求した女性のためのゴルフクラブ「スリクソンGiE-L(ジー・エル)」を発売。やさしい重心設計、女性らしい仕様とデザイン、簡単に楽に飛ばせるの3つの特徴を備え、幅広い層の女性ゴルファー向けに開発されたクラブ。ドライバーは大きなスイートエリアで、やさしく平均飛距離がアップする設計で、シャローバックの低重心ヘッドによるボールの上がりやすさ、重心距離を短くしたことによるヘッドターンのしやすさ、ボールのつかまえやすさなどがキャリアの少ない女性ゴルファーを完璧にサポートする。47250円。フェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンもラインナップしている。
● TEL 0120-653-045


女性のためのデザインと機能性

「ミズノJPX EL」

(ミズノ)

 ミズノは、女性ゴルファーの目線に立ち、ゴルフをこころから楽しめるようなデザインと機能を持つゴルフクラブ「ミズノJPX EL」シリーズを発売。鮮やかで、親しみやすいピンクをテーマカラーに採用、大きな慣性モーメントと低重心設計により打球時に芯を外してもヘッドにブレが少なく、ボール初速が落ちにくい機能性に加え、重さやクラブ長さの面でも女性がスイングしやすい設計を施している。ドライバーは男性用同様、スイートスポット高さを低くし、高い飛び出し角と低スピン弾道で飛距離を伸ばせるのが特徴。78750円。フェアウェーウッドは4、5、7、9番で各39900円。アイアン6本セット134400円。
● TEL 0120-320-799


ダンスウィズドラゴンのデザイングリップ

「CLAW DESIGN GRIP」

(ワークス)

 ワークスは、新感覚のアパレルブランド「ダンスウィズドラゴン」を展開しているウィッツとライセンス契約したゴルフギアパーツ「CLAW DESIGN GRIP(クロウデザイングリップ)」を発売した。竜の爪を模った斬新なデザインと、振動吸収性の高いゴムの使用でオフセンターヒット時の余計な振動の軽減、グリップ力と手に馴染む感覚を高めたDWD模様、さらにリラックス効果をもたらす香りを本体に配合するなどスイングに必要な機能性を備えた新感覚のデザイングリップだ。ウッド、アイアン用。カラーはブラック、レッド、ブルーなど6色。価格は1995円。
● TEL 048(422)7333


ユニークデザインのキャディバッグ

「ウィンウィンスタイル『昇竜×虎』」

(インタープランニング)

 ユニークなデザインで人気のウィンウィンスタイルを展開するインタープランニングは、ハードなデザインをメインとしたキャディバッグ(限定100本)などを順次発売中だ。第1弾は「ウィンウィンスタイル『昇竜×虎』限定キャディバッグ」。ネーミングどおり両サイドに迫力あふれる「龍」と「虎」を配し、ブラック、シルバー、ブルー、レッドを基調としたエナメルアップリケとシルバーのオリジナルスターリベットとのコラボレーションがポイント。サイズは9.0型、47インチ対応。重量5.0kg(本体)。価格は57750円。またお揃いのヘッドカバー、パターカバー、アクセサリー類も発売中。
● TEL 03(5600)3388


内藤雄士推奨のパッティング練習器具

「トレイン・アイ」

(ヤマニ)

 ヤマニは、理想的なパットアドレスがマスターできるパッティング練習器具「トレイン・アイ」を発売。視覚を通してパッティング練習ができるため、正しい目の位置とボールの位置が身に付き、目標に対してスクエアなアドレスが習得できる。その結果、正しいパッティングポジションを体に覚えこませることができる練習器具だ。「アドレスのネジれを矯正してスクエアなスタンスで構えられるようになる」とツアープロコーチ内藤雄士も推奨。持ち運びに便利な小型軽量設計で、セットも簡単。屋外・屋内を問わず使いたいときにすぐ練習できるのも特徴。価格は3675円。
● TEL 03(5275)6111





進化したデュアルインパクト構造のアイアン

「アクセルデュアルインパクトZ-HM-」

(つるや)

 つるやは、進化したデュアルインパクト構造により飛距離性能を高めたアイアン「アクセルデュアルインパクトZ-HM-」を発売。バックフェース全体をCFRPで覆い(中空)、その中心にウエイト(パワーメタル)を装着したデュアルインパクト構造を採用。ボール挙動との同調効果が大きな飛距離アップを実現するとともに、タングステンウエイトの内臓などソールのトゥ・ヒール部分にボディ重量を集中させ、シリーズ最大のヘッド慣性モーメントが予期せぬミスヒットでも優れた直進性を発揮する。ランバックステクノロジーを採用した専用カーボンシャフトを装着。6本セット(5I-PW)156000円。
● TEL 06(6281)0113


大人のゴルフブランド

「GIII」ドライバー、FW、アイアン

(ダイワ精工)

 ダイワ精工は、余裕のある大人のためのブランド「GIII(ジースリー)」から“持つ歓びにあふれ、大きな飛びと打ちやすさ”を追求したメンズ・レディースのドライバー、フェアウェイウッド、アイアンを発売。ドライバーは高初速エリアをより最適な位置にシフトした「ハイパーエフェクトストラクチャーフェース」による反発領域の最適化でよりやさしく大きな飛びを実現。シャフトは軽量でありながらパワフルな弾きが得られる独自の超高密度SVFカーボンを装着。価格はメンズ、レディースとも126000円。FW(3、5、7、9)は各84000円。メンズアイアン6本セット239400円。レディースアイアン5本セット199500円。
● TEL 042(479)7730


安定した大きな飛びの長尺ドライバー

「inpresX4.6 ST-Long r.p.m.」

(ヤマハ)

 ヤマハは、「インプレスX」シリーズの新製品として46.5インチの長尺仕様のドライバー「inpresX4.6 ST-Long r.p.m.」を4月4日に発売。新インプレスXで採用した、球が吹きあがりにくい、飛びに不可欠な最適スピン量を生み出す「r.p.m.コンセプト」を踏襲。広い高反発エリアの「3X-マルチフェース」を採用したのに加え、つかまりやすい33.5ミリという業界最短クラスの短重心距離設計、専用のマルチブルEIシャフトと標準バランス設計で、振りやすさ、最適スピンの安定した弾道による飛距離と安定性を実現している。ロフト角は9、10、11度。価格は81900円。
● TEL 0120-808562


強烈な弾きと初速でさらなる飛び

「タイフーンプロ-05ドライバー」

(カムイ中条)

 カムイ中条は、新素材DAT56Mをアズロールド(冷間圧延)し、その特性である強烈な弾きと驚異的な初速でさらなる飛びを追求したドライバー「タイフーンプロ-05」を発売した。トラディショナルな美しいシェイプのヘッドは低重心・広反発設計で、高打ち出し、低スピンの理想的な弾道で吹け上がりにくく、多少スポットを外しても方向性、平均飛距離が向上。またスクリューポートウエイトを5種に増やし、25通りの組み合わせで弾道、クラブ重量、スイングバランスの調整が可能となった。シャフトはBUTT4軸、INFINIREを用意。最長47インチまで可。価格はBUTTで86100円。
● TEL 0120-01-5624


シャフトの新ブランド

「Motore(モトーレ)」

(藤倉ゴム工業)

 藤倉ゴム工業は、飛距離性能を追求した新しい“飛び”のシャフトブランド「Motore(モトーレ)」の新製品2種「MotoreSpeeder(スピーダー)」と「MotoreF1」を4月1日に発売。「スピーダー」はスインガー対象で、世界初の7軸テクノロジーの採用でスイング中のブレを軽減。適度なしなりがスイングスピードを速め、一気に振り抜いて飛ばせるのが特徴。30-80g台をラインナップ。販売予価42000円。「F1」は力のあるヒッター対象で、新技術のH.I.Tテクノロジーを採用、インパクトゾーンでのブレが少なく、思い切り叩いて飛ばすことができる。50-70g台をラインナップ。販売予価39850円。
● TEL 03(3323)7512