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2009年01月01日

2009年2月号 月刊スーパーゴルフ

2009年1月1日発行  Volume115


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<巻頭特集>
石川遼 感動の1年をありがとう
プロデビューイヤーの軌跡とスイング進化の分析


<新春ギア特集第2弾>
’09ニューアイアン全18モデル
ぴったりアイアンをキャッチアップ
試打・解説 吉村忠義


<特別企画・保存版>
日本男女・USPGA・USLPGA
選手名鑑&2009ツアー展望


◆最新クラブのよい選び方を教えます
金谷多一郎先生のゴルフ特別課外授業
試打は1球1球、真剣勝負です


◆読者の皆様に感謝を込めて…
新春ギアプレゼント


<本当に力がつく連載レッスン>
◆ゴルフ専門トレーナー石渡俊彦プロの
ゴルフ上達のための“フィジカル&スキル”レッスン
[第3回]下半身と上半身の筋肉のストレッチ&トレーニング編


◆シニアツアー界の飛ばし屋中尾豊健プロの
50歳からのぶっ飛ばしドライバーテクニック


◆カリスマコーチ増田哲仁プロの門外不出(秘)上達講座
[第56回]上達のための(秘)練習法 (18)


<レディスROOM>
◆金谷智美プロの一から始めましょう
[第21回]ボールを3個並べて打つ練習編


<連載読物>
◆今月のサプライズ


◆ゴルフの薬箱
-いいゴルファーになるための心の指標- 鈴木康之


◆小玉光雄のメンタルゴルフ革命
集中力を養う「残像トレーニング」


◆カリスマトレーナー摩季れい子先生の斬新レッスン
[第9回]バックスイング編 (3)


◆NEWギア&NEWグッズ


◆今月の売れ筋ランキング


◆賞賛されるクルマたち
HONDA ODYSSEY Absolute


◆ハイナンアイランド(海南島)ゴルフの旅


◆情報BOX

第55回メンタルゴルフ革命

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J・M・シンの活躍を支える驚異の集中力


 08年の男子ツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」でジープ・ミルカ・シンが逆転で大会2回目の優勝を飾りました。
 彼の優勝はメンタルトレーナーである私にとってもかなり衝撃的なものでした。実は大会直前の12月2日に愛妻のシドラ夫人が第一子を流産したのです。この突然の不幸の報に大会前ほとんどの選手は「彼は出場しない」と思ったようですが、シンは大会会場に現れ、ほとんど練習せずにぶっつけ本番で試合に臨みました。「亡くなった赤ちゃんのためにもゴルフしてきて」というシドラ夫人の後押しがあったからです。
 最終日のシンはほぼ完璧なプレーを見せ、終始冷静でした。不幸による動揺などは全くなかったのです。
 この大会の優勝だけでなく、08年のシンは素晴らしい成績を残しました。日本ツアーの2勝を含む4勝以外に、メジャーでもマスターズ25位、全米プロ9位、11月のシンガポールオープンではアーニー・エルス、パドレイグ・ハリントンといった超一流を倒して優勝しています。
 シンの活躍はぶっつけ本番だった日本シリーズでもわかるように並はずれた集中力の賜であると私は考えています。
 その集中力の秘密は、数年前から行っているヨガにあるようです。彼は毎日、ヨガのトレーニングを欠かさず、さらに滞在先のホテルでは毎日お香を炊いてお祈りするそうです。つまり自分を瞑想状態に導いて精神を安定させ、また集中力を鍛えるために暗い部屋でロウソクの火を2分間瞬きをせずに見続けるといいます。
「2分間、じっと炎を見続けるんだ。涙がダラダラこぼれてくるけどその間は絶対に瞬きをしない。もし瞬きしてしまったら、もう一度はじめからやり直すんだ」と語っていますが、月曜と火曜の二日間はクラブを握らず休養に充て、本番における心理面と体調面を最高の状態に持っていくメンタルスキルも彼は併せ持っています。これがシンの活躍を支えているのです。


「残像トレーニング」で集中力を高めよう


 それではシンのような集中力を身につける具体策として、私が推奨する「残像トレーニング」を紹介します。
 まずゴルフボールにカラーペンで好きなマークを描いてください。そしてマークが見えるようにボールを机に置き、リラックスして椅子に腰を掛けて、ゆったりした気持ちで深呼吸したあと明るい照明の下で、できればシンのように瞬きしないでこのマークを注視します。そして20?30秒間マークを注視したあと目を閉じます。すると不思議なことに、そのマークの残像が額のあたりに、しかも補色として鮮やかに脳裏に浮かび上がってきます。例えば緑色を注視すると鮮やかなオレンジ色が浮かび上がってくるはずです。その残像イメージが完全に消え去るまで、目を閉じたままその残像に意識を集中させてください。
 ゴルフはショット前のプリショット・ルーティンからスイングを完了するまでの20?30秒間の集中力が求められるゲーム。これは格好のトレーニングになります。
 ラウンド中の待ち時間を活用して何度でも行えるので、バッグにボールを入れておき、一日数回繰り返しましょう。シンのように集中力が高まり、スコアアップに大いに貢献してくれるはずです。


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第70回佐渡充高のワールドツアーリポート

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2009年 米ツアーでいよいよレボルーションが始まる・・・

08年はベテラン・実力者が活躍。
09年はニューフェースが台頭の予兆・・・


 米ツアー08年の賞金王は45歳のビジェイ・シン、最多優勝は4勝のタイガー・ウッズ(32)。年間平均最少ストロークの選手に与えられるヴァードン・トロフィーはフィル・ミケルソン(37)など主要なタイトルはベテランや実力者が独占する”おなじみ“の形になった。しかし、09年はニューフェースの台頭でこれまでの構図が崩れ、劇的変化の気配が漂っている。


胸の手術後4カ月でマスターズ衝撃Vのイメルマン・・・


 その予兆は08年初春から始まった。マスターズでの南アの新星トレバー・イメルマン(28)の衝撃Vだ。彼は06年から米ツアーに参戦。108回の歴史を誇るウェスタン・オープンで初優勝、そのシーズンの新人王に輝いた。しかし、07年から胸に違和感を覚え、検査の結果、腫瘍が横隔膜を圧迫していることが判明。12月中旬に摘出手術を受け、リハビリが長引き開幕戦に間に合わず、序盤は調子が上がらなかった。
 ところが、出場をも危ぶまれていた彼がメジャー第1戦のマスターズでタイガー・ウッズら強豪を抑え鮮やかな逃げ切り優勝。本命を退ける大活躍でゴルフ界に大センセーションを巻き起こした。


ツアー2勝。超アグレッシブさが魅力のアンソニー・キム・・・


 中盤に入ってからは5月のワコビア選手権で22歳のアンソニー・キムがツアー初優勝。打倒タイガーを目標に自らをライオン・キムと名乗り、プレースタイルは超アグレッシブで恐れ知らず。同大会においても首位に躍り出ても攻撃の手を緩めず13アンダーまでスコアを伸ばし2位ベン・カーティスに7打の大差をつけての圧勝だった。
 勢いは留まることを知らず6月のAT&Tナショナルでも逆転優勝。同大会はタイガーがホストの大会でタイガーを直接倒せる絶好のチャンスだった。が、タイガーは全米オープン直後に左ひざの手術でツアーを離れることを余儀なくされ、キムは優勝したにもかかわらず「まだタイガーを倒していない!」と発言。
 キムの優勝を自宅のテレビで見ていたタイガーはキムの携帯に祝福の電話をかけ、次の対決の約束をした。9月のライダーカップでは栄誉ある米国代表選手に選ばれて大活躍、優勝のラッキーボーイ的な役割を果たした。彼の勢いはまだまだ続くどころか、09年はさらに躍進を遂げそうだ。


トッププロを撃破!プレミア試合で2勝のビジェイガス・・・


 終盤には南米コロンビアのカミロ・ビジェイガス(26)が念願の初優勝。それも参加人数が絞り込まれるプレーオフシリーズ3戦目のBMW選手権だった。
 会場は名門ベルリーブCC(ミズーリ州セントルイス)。大会初日は豪雨で中止。3日目に36ホールをプレーする変則日程に変更となった。最終18番では左バンカーをキャリーで超える330ヤードのスーパードライブ!
 追い上げるジム・フューリックやアンソニー・キムの度肝を抜いた。通算15アンダーで接戦を制しての初優勝だった。彼はトップ中のトップである上位30選手に絞り込まれた最終戦のツアー選手権でも魅せてくれた。
 ライバルのセルヒオ・ガルシア(28)とプレーオフに持ち込み1ホール目で逆転勝ち。プレーオフシリーズ4戦中2勝とドラマティックな快挙を達成し、来季への期待を大いに抱かせた。


悲願のメジャー優勝、タイガーに最接近のガルシア…


 最終戦で惜敗したガルシアだが、来季はいよいよ悲願のメジャー優勝へ最接近している。準メジャーのプレーヤーズ選手権に優勝しメジャー制覇の期待がかかったが、08年は全米プロ選手権で優勝争いに顔を出したものの2位に甘んじてしまった。
 しかし、好調は続き、11月から始まった欧州ツアーの開幕戦HSBC香港オープンに優勝し賞金ランクでは1位に躍り出た。加えて世界ランクもフィル・ミケルソンを抜いて2位になった。
 19歳で鮮烈プロデューを飾ったが、月日の流れは早いもので09年1月9日で29歳に。「09年は20歳台のラストチャンス」とし、特別な年となるよう奮起している。
 彼らを迎え撃つタイガーは現在もリハビリ中だ。コース設計でメキシコを訪れたり、スポンサーとの懇親会に顔を出したり、12月末頃には夫人の第2子出産を控えている。ゴルフは年内はアプローチやパットの練習までにとどめ、年が明けて1月からスイングを始める予定だ。
 ドライバーを振れるようになるのは1月終盤か2月初めの予定で、親友のマーク・オメーラの話では「復帰は2月中旬?」とのことだ。09年はタイガーの復帰後のプレーぶり、ベテランの活躍以外に成長著しいニューフェースたちの活きのいいゴルフが楽しみだ。若い世代が実力者を脅かすレボルーションの年になりそうである。

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ニューギアニューグッズ 2009年2月号

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アベレージ向けのやさしさ

「スリクソンGiEドライバー」

(SRIスポーツ)

 ダンロップのSRIスポーツは、スリクソンブランドから低重心設計で幅広い層のアベレージゴルファー向けにやさしさを追求したドライバー「スリクソンGiE」を1月17日に発売する。フェース・クラウン部の軽量化による低重心化で高打ち出し、低スピンを実現。反発エリアを拡大した「パワーチャージフェース」、ソールのヒール寄りにウエイトを配置したことによるボールのつかまりのよさなどで気持ちよく振りぬけ、飛距離がアップする。ヘッドスピードが上がるエナジーチャージシャフトを装着。シャフト長は45.5インチ、ロフト角は9.5、10.5、11.5度。価格は55125円。フェアウェイウッドも同時発売。
● TEL 0120-653-045


アベレージ向け“超飛距離系”

「V460ドライバー」

(マスダゴルフ)

 マスダゴルフは、08年ドラコン競技で22勝、412ヤードの日本新記録をマークした「V-ROD450ドライバー」の技術・ノウハウを生かし、飛ばしとやさしさを実現したアベレージ・シニア向けの「V460ドライバー」を発売。ボールが上がりやすいシャローフェースのヘッドのフェース材にSP700チタンを採用。独自の深すぎない・低すぎない“最適重心配置”により吹き上がりのない高い弾道が出る設計となっている。シャフトは誰にでも振りやすいフィーリングのオリジナルカーボン「メモライズM04」。45.5インチ。ロフト角は9.5、10.5度。価格は78750円。
● TEL 047(750)7220


GTブランドの新ドライバー

「GT BLACK SP DRIVER」

(ジオテックゴルフコンポーネント)

 ジオテックゴルフコンポーネントは、GTブランドシリーズのニュードライバー「GT BLACK SP DRIVER」を発売。シリーズのテイストはそのままに、さらなる飛びとヘッド剛性向上を追求。3次元CADによる最適重心設計と、前モデルより有効打点距離を拡大したことで吹け上がりを抑え、強弾道での飛距離アップを実現した。上級者好みのディープフェースながら豊富なロフトバリエーションと、「グラビティ・コントロール・システム」により最適弾道をチョイスできる。シャフトは4軸カーボンのニューモデル「GTブラックSP」を装着。44.75インチ。ロフト角は8.5、9.5、10.5、11.5度。価格は39900円。
● TEL 0120-168-188


新設計で飛距離アップしたFWウッド

「ミズノJPX E-METAL」

(ミズノ)

 ミズノは、新設計で前モデルに比べ約3ヤード飛距離アップ(ヘッドスピード38m/sの場合)を達成したフェアウェイウッド「ミズノJPX E-METAL」を発売。フェース部に弾き感のある高強度ステンレススチール鍛造、クラウン部を比重の軽いβ系チタン合金を採用。重心位置から遠いヘッドのソール面後方部に重量を集中することによるスイートエリア拡大効果と低重心化が安定した弾道と飛距離アップを生み出す。QUADJPXE-METALカーボンシャフトを装着。ロフト角15度の3W、18度の5W、21度の7W、24度の9Wをラインナップ。価格は各39900円。
● TEL 0120-320-799


デカヘッドのレディス用FWウッド

「メガ・シャトル レディス」

(マルマン)

 マルマンは、飛距離性能の高さ、やさしさでアベレージゴルファーを中心に人気となっているフェアウェイウッド「メガ・シャトル」のレディス用「メガ・シャトルレディス」を発売。3W(スプーン)で210cm3のレディスモデルとしては史上最大級のデカヘッドは大型ドライバー並みの慣性モーメントを達成。深い重心深度と高めのスポット高により、高打ち出し、高スピンの弾道が生まれ、ヘッドスピードの遅い女性ゴルファーでも高弾道で大きなキャリーボールが打てる。ロフト角18度の3Wから30度の11Wまで5タイプのラインナップ。価格は各37800円。
● TEL 03(3272)9404


UTのやさしさ、FWの飛距離

「マックテックNV-Rフェアウェイウッド」

(マグレガーゴルフジャパン)

 マグレガーゴルフジャパンは、ユーティリティのやさしさとFWの飛距離を兼ね備えた「マックテックNV-Rフェアウェイウッド」を発売。ヘッドボディ後方部分を肉厚構造にしてトゥヒールにタングステンを最適に配分したトリロジーウェイトシステムを搭載し方向性を高めた他、高弾道ショットが打てるマレージングカップフェース&17-4ステンレスボディ構造の深・低重心設計とスイートエリアを上下に拡大してミスショットをカバー。条件の悪いライからも狙っていけるFWウッドだ。ロフト15度の3Wから24度の9Wまで4タイプ。NV-RMT01fwトリプルアクションシャフト装着。価格は各34650円。
● TEL 03(3502)1561


足入れの良さと優れた軽量性

「グリーンジョイズEXL」

(アクシネットジャパン・フットジョイ)

 アクシネットジャパン<フットジョイ>は、コストパフォーマンスの高いモデルで人気の「グリーンジョイズ」シリーズの上級タイプ「グリーンジョイズEXL」を発売。防水性、フレキシビリティに高い質感のデザインで、足入れの良さと軽量性をアップ。足元をしっかり固めてゴルフプレーを支えてくれる。アッパーは防水人工皮革。軽量EVAソールを装着。カラーはホワイト/ブラウン/ブラック、ホワイト/ブラック、ブラックの3色。サイズは24.5-27.5センチ。オープン価格。
● TEL 03(5617)1525


寒い日のラウンドも快適

「アクセル超保温アンダーウェア」

(つるや)

 つるやは、魔法瓶効果で保温性に優れた「アクセル超保温アンダーウェア」を発売している。ウエットスーツにも使用されるポリプロピレン素材を使用したことで熱を外部に逃がさない他、繊細なニット構造により汗のみ外部へ還流させ、肌面はいつでもドライで快適な状態に保ってくれるのが特徴。柔らかく軽量でストレッチ性にも優れているのでスイングで気にならないことも大きな魅力。抗菌防臭効果・静電気防止効果も兼ね備えている。冬ゴルフにぴったりのアンダーウェアだ。カラーはクロ、サイズはM、L、LL。価格は長袖ハイネック7500円、ロングパンツ7000円。
● TEL 06(6281)0113


クワドラインパクトシリーズのシャフト

「ツアーインパクト」

(コンポジットテクノ)

 コンポジットテクノは、08年世界ドライビング選手権関東地区大会で関雅史プロが382ヤードの公式記録を達成したシャフト「クワドラインパクト」シリーズのニューモデル「ツアーインパクト」(ウッド用)を発売。ボールをポーンと弾いてくれるような弾力感としなり感、ゆったり振ると適度な重さを感じられ、スイングテンポを覚えるのに良く、しかも飛距離を連想させてくれる。パワフルなドラコン選手から非力な女性プレーヤーも愛用できる高打ち出しと低スピンを両立したシャフトとなっている。価格は39900円。
●TEL 06(6345)8713


新色追加、よりカラフルに

「エアロスパークティー」

(ダイヤコーポレーション)

 ダイヤコーポレーションは、インパクトでの抵抗が少なく振り抜きやすいため飛距離が伸びると好評の「エアロスパークティー」の各タイプに新色を加え発売した。「クリアー」は中芯の色がパープル、グリーン、ピンクに。「カラー」は上部の色がホワイト、レッド、ブラックに変更となった。同商品は常に同じ高さでのドライバーショットが可能。ヘッド部がのび、360度回転することで破損や紛失が少ないなどの特徴がある。よりカラフルになった「エアロスパークティー」は各タイプとも3本入り525円。
●TEL 03(3384)3311


危険がいっぱい!! 口腔内の細菌があなたの健康を害している

?いかに免疫力を高め口の中の病気を抑えるか?

大阪歯科大学口腔衛生学講座
教授・歯学博士 神原正樹

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かんばら まさき
1972年大阪歯科大学卒。76年同大学歯学博士、89年米ボストンフォー
サイスデンタルセンターおよびオランダ・ワーゲニンゲン大学留学、93年
大阪歯科大学教授、2008年同大学副学長。同年日本口腔衛生学会副
理事長、同9月世界歯科医師連盟理事会メンバー。著書は「歯の健康学」
(岩波書店)「口腔保健学」(医歯薬出版)など。


人間の口の中に多くの細菌が生息している。その口の中にいる細菌は、身体の健康と密接に関連しているといわれている。歯学博士で口腔衛生の専門家である大阪歯科大学・神原正樹教授に、口の中のことと健康との関わりなどについて聞いた。


歯周病菌と心臓疾患


 口の中にいる細菌と身体の健康は、どのように関わっているのでしょうか。

A 細菌との関連でよくいわれるのが、歯周病菌と心臓疾患との関連ですね。たとえば、歯肉や歯槽骨(歯の周りで歯を支えているあごの骨)などの歯周組織を破壊していく歯周病菌が、心臓病の患者さんの心臓の血管から見つかることがあります。


 歯周病を治すことで早産が治まったり、逆に早産の人が歯周病を患っていることが多いといったこともあります。また口の中のバクテリアが肺に流れてしまって、肺炎を起こす場合もあります。だから病院に入院している寝たきりの患者さんには、看護師さんが毎朝ガーゼで口の中をきれいにします。口腔内分泌物が少量ずつ肺内へ吸引される、誤嚥(ごえん)性肺炎を防ぐためです。


 虫歯の原因になる菌もいますね。

 主に口腔のミュータンス菌が、酸を産生して歯を溶かし虫歯を引き起こします。それ以外に、棒状の乳酸桿菌(かんきん)も虫歯の原因菌といわれています。その数を測定することで、虫歯のなりやすさを判定することもできます。


 歯周病では、酸素がなくても生きることができる細菌が主な原因となります。この歯周病関連菌は歯茎の炎症を起こしたり、細菌が産生する物質が骨を溶かします。どちらにしても悪さをするわけです。


 口の中の細菌と身体の健康との関連は、科学的に立証されていますか。

 心疾患や他の全身の病気との関連は、いろいろエビデンス(信ずるべき根拠)が出てきていますが、必要十分条件にはなっていません。どういうことかというと、歯周病があれば必ず糖尿病になり、その逆で糖尿病があれば必ず歯周病菌が存在するという関係にはなっていません。医学論文も50パーセントがその関係があるといい、残りの50パーセントは関係がないといっています。


 エビデンスは、ラットを使った実験で出てきました。歯周病菌をラットの口の中に入れて解剖してみたら、心臓の血管に歯周病菌が見つかったのです。それで、関連するのではないかと言われています。他のいろんな因子と合わせて関連性があるのではないかというのが、今のいちばん妥当な考え方です。でも、もう少しデータが必要です。


口の中の健康づくりとサプリメント


 ある種のサプリメントをうまく摂ることで歯周病を抑えたりすることは可能ですか。

 それを摂ることによって何に作用するかです。歯周組織の活性にかかわるのか、そこの菌叢にかかわるのか。あるいは、何にアタックしているのかということですね。


 多くの細菌学者は確実に関係すると言います。ところが、歯周病も細菌がなかったら起こらないけれども、その細菌がいたらみんな起こるのかというとそうでもありません。そこが口の中の病気の難しいところです。


 虫歯というのは、日和見感染症の一種です。日和見感染症は、口の中にいる常在細菌がある時に突然悪さをしだして病気を起こします。歯周病菌もどこからきて、どのように増殖して病気を進行させるのかということがいろいろ研究されていいますが、100パーセントの答えがないのが現状です。


 口の中が病気にならないようにケアすることがまず大事ですね。

 日本の12歳児の虫歯の本数は、いまでは1本ぐらいと少なくなってきました。それは小学校6年間でほとんど虫歯にならないということです。


 われわれのデータでも、30歳より若い世代は、それより前の世代に比べ数段口の中がきれいです。歯周病になっていません。“歯周病にならない世代”に変わってきています。ですから、今までの口の中の病気に対する考え方を変える必要があるのではないかと言っています。


 発想を変えなければいけない時代になったということですか。

 今までは病気にならないことを考えてきました。これからは口の中の健康な状態を、より健康にするにはどうするかが重要です。そこではサプリメントや食品の効果が期待できます。


 私の研究室では小学校でガムの臨床研究をして、3年目になります。昼食後、全員にガムを噛んでもらいます。それで口の中の状態がすごく改善してきています。ものを噛み、食べることも「食育」の一つとして子供に浸透しています。口の病気の罹患率が下がってきたために、そこを追求していくことが今後の課題としては非常に大事だと思います。


 学童期、中高年者はデータがとりやすいのですが、問題は成人です。その年代に乳酸菌やサプリメントがどう効くのか。職場のメタボリック検診のときに、そういうものをアプローチしていくのも一つの考え方です。


口の健康づくりも免疫力が大切


 歯の部分で免疫機能が高まれば、炎症をもっている方は起こる度合いも低くなります。その意味で免疫を高めておくというのは、口腔の健康に対してもいいわけですね。

A そうですね。とくに歯茎の病気は全身とつながっているので、全身が衰えてくると歯茎の病気も起こりやすくなります。糖尿病もそうです。糖尿病と歯周病が直接的に関わることではないと思いますが。糖尿病になると歯周病になりやすくなります。糖尿病になると、全身の病気への罹患率が非常に高くなってきます。だから当然、歯周病にもなりやすいわけです。


 最初に述べましたが、全身と口が関わっていることは明確かと思います。ですから、免疫を高めて身体の免疫力を高めると、口の中の病気も抑えることができるでしょう。


 口の中が健康な状態を、より健康にするにはどうしたらいいのでしょうか。

 健康づくりは栄養、運動、休養です。そこには病原菌は入ってきません。口腔にとって栄養、休養、運動とは何なのかを考えると、栄養は歯をつくったり口の中の組織を形成することにつながります。運動は、口で咀嚼するという動作です。口や舌を動かすことで、体全体にそれが機能し、栄養分をよく摂ることができます。


 それでは、口腔にとって休養とは何でしょうか。人間の体の場合は、リラックスするとか、十分な休養をとることが考えられますが、口の場合の休養は何かというと、自然の状態で唾液に覆われている状態なのではないでしょうか。


 ところが今は、薬によって唾液が出ないとか、いろんな症状の人が出てきています。そういう状態は、口にとっては休養になってないとも考えられます。その意味でも、唾液に関連するサプリメントの研究をしてみてもおもしろいかもしれません。高齢者のなかで、口の中が乾燥気味だという人は結構多くいらっしゃいます。そういう人たちは、大抵薬を飲んでいますから、身体自身の免疫力を向上させるためのサプリメント開発が今後期待されます。


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大阪歯科大学キャンパス

■ヘルシートーク【アトピー編(上)】諦めかけていた"アトピー体質"がよくなり、夢のある人生に

アトピーと小児ぜんそくに悩みながらも、父親から柔道を勧められ打ち込んできた植田さん。ステロイド中心の治療法で一向に改善しないアトピーがよくなったのは、植田さんが「本当に幸運な出合いでした」と語る乳酸菌食品を常用し始めてからだ。対処療法ではなく、個々の体が持つ回復力を高める乳酸菌FK?23菌の効果は、植田さんの病状ばかりでなく生き方まで変えた。


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国際東洋医療柔整学院・鍼灸学院講師
植田睦海 Mutsumi Ueda

ニチニチ製薬?取締役東京本部長
酒井修一 Shuichi Sakai


体に必要な免疫のバランス


――植田さんのアトピー発症はいつごろですか?

植田 小学校4年生からですね。初期の段階は、肘の内側と膝の内側が痒くてたまりませんでした。それに小児ぜんそくがあって、虚弱体質と言われていました。学校でも休みがち運動会も欠席することが多かったのです。そういう体質を変えようとして、もともと父が柔道をしていましたので、小学6年生の時から柔道を始めました。


 それで小児ぜんそくはよくなったのですが、アトピーの方は、その頃からステロイドの入った薬を塗っていましたので、症状はなんとか抑えることができました。黒くはなっていましたが、痒みが我慢できないというほどではありませんでした。


――ステロイドは、症状に合わせて増やしたり抑えたりしていたのですか?

植田 あまり薬の知識もなく、薬をもらったらどんどんつけていました。つければそれだけ治るものだと思っていましたから。


 でも、大学を卒業して勤め始めた頃、ステロイドは体によくないというので、保湿をとることを中心に薬を変えました。その後、ある時生活のリズムが崩れストレスもたまってアトピーの症状が酷くなりました。


 それでこれはちょっと真剣に考えなければという思いがしました。その頃、ある接骨院に勤めていて、ニチニチ製薬の酒井さんとお会いしたのです。


――酒井さんは、植田さんの症状をどうご覧になりましたか?

酒井 私たちは仕事柄、アトピーの方たちとお会いする機会が多いのですが、そのなかでもかなり重度の状態でした。2008年の2月に始めてお会いした時は、皮膚がとれてしまっているところあったし、口の周りもかなり爛れているような状態でした。肘の内側もカサブタ状になっていました。ステロイドの影響もあったのでしょうが、皮膚の色もよくないし、水分がぬけてカサカサでした。


 これだけ重度だと1年程度は継続して頑張ってもらわないといけないなあ…と思いました。


植田 無意識に患部に手がいって掻いているのです。これはちょっと辛かったですね。何とかしなければと、真剣に思い悩んでいました。一生治らないのではないかという恐怖のようなものを感じていました。これでは外を歩けないとも。それで、1カ月に7軒も病院に行ったときもありました。


――植田さんの症状に対して、酒井さんはどのようなアプローチを?

酒井 ステロイドを全否定するつもりはありませんが、それはあくまでも対処療法であり根本的な治療にはなりません。植田さんは、一般的な免疫のバランスが相当崩れているのではと思いました。薬を塗って抑えるのではなく、多少時間がかかっても根本から治さないとダメだろうと。


植田 とにかく藁をも掴みたい心境でインターネットでも調べたのですが、なかなか納得できるものもなくて。ですから、とりあえず飛びついたという感じでした。


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症状が酷かった腕(2008年3月19日) ほとんど症状が見られなくなった(2008年11月22日)

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顔にもアトピーの症状が(2008年3月19日)


――ステロイドでなくて大丈夫かなという不安はありましたか?

植田 そうですね。


酒井 人間というのは、痒いとか痛いという感覚に訴える症状をまず抑えようとします。歯を治す前に痛みを取り除きたいと思うのは当然です。しかし、ステロイドにばかり頼っていては堂々巡りをしているだけになるのです。


 それで私どものFK?23菌含有の濃縮乳酸菌食品と乳酸菌LFK含有食品をお勧めしました。


「夏に半袖が着たい…」


――飲み始めてから自分で変わってきたなと思い始めたのはいつ頃からですか?

植田 1、2カ月はよくなったり悪くなったりしていましたが、3カ月目に「アレッ」と思いました。それから症状がだんだんよくなってきました。


酒井 植田さんにも「1、2カ月では改善しないと思います」と伝えてありました。


 3カ月ほどもすると腸内の環境が安定するので、次のステップとして漢方薬の投入も考えたうえ、大阪市立大学大学院の小林裕美准教授に診察をいただき漢方薬治療も併用してスタートしました。


植田 3カ月間は辛かったですね。でも酒井さんから「今までは即効性を求めて症状を抑えてきただけに過ぎず、根本的に体内からきれにするためには時間がかかるんだ」ということを聞いていたので、とにかく1年間は頑張ってみようと思っていました。


酒井 それに生活環境を徹底的に見直してもらいました。例えば、布団を日干しにするとか、食べ物でもアレルギーを悪化させるような「あられ」系のものを避けることなどです。


 植田さんから話を聞くと、やはりストレスからお菓子などに手を伸ばしていたようでした。乳酸菌の効果だけでなく、生活環境をもう一度リセットする必要がありました。それを植田さんもしっかり守ってくれたので、いい結果も生まれたと思っています。


 また電話だけでなく、メールなどで報告を受けていました。


――どのような報告を?

植田 最初は「落ち込んでいます」というものでしたが、症状が改善するにしたがって気分も明るくなりメールをするのが楽しくなりました。とにかく、夜中に痒くて眠れなかったことが一番辛かったですね。それが改善されて、睡眠がしっかり取れることで生活のリズムも随分変わりました。


    ●植田さんから酒井さんへのメール
    ≪2008年3月10日(月)≫
    おはようございます。
    お休みもなく出張ご苦労様です。
    取りあえず報告ですが、
    金曜土曜に顔の赤みと乾燥がかなり酷くなり皮膚がボロボロと剥がれ落ちています。
    金曜に近くの病院に行き土曜日曜はゆっくり過ごし、今日はかなりましです。
    乳酸菌の方は量も減らさず飲んでいます。

    ≪2008年7月19日(土)≫
    先日はお忙しい中わざわざ来て下さり本当にありがとうございます。酒井さんのフットワ
ー クの軽さに脱帽です。
    初めは不安もありましたが続けていく事が1番の近道なんだと痛感しています。
    安心してアトピーを克服出来そうです。顔が気にならない分性格が明るくなれたように
思います。
    ありがとうございました。


酒井 それまでは悪い方へ悪い方へと回っていたのが、一ついい方向に向かい始めたことで、全体がうまくまわり始めたのです。乳酸菌の作用が、生活そのものを改善するというシナジー効果を生んだのでしょう。そしてよくなった分、もっと欲が出てきて我慢しなければならないこともできるようになるものなのです。


植田 私も女性ですから、見た目に劇的に変わってきたので「次はオシャレをしてみたい」と酒井さんにも言っていました。


酒井 植田さんとの話し合いで「夏には半袖が着たい」ということがありましたが、あせってはいけないので今年の夏がダメでも来年にはと言っていました。


植田 それが今年の夏にクリアできたのです。


――それはよかったですね。

植田 楽しくなれば「がんばろう」という気持ちになれます。


酒井 人間の免疫力は楽しいことを考えるといいようです。その部分も大きいですよね。


植田 かなり大きかったですね。


 酒井さんが、対処療法で通院していたお医者さんとは違った対応をしてくれたこともよかったですね。お医者さんから言われる"ダメなものはダメ"というのは、分かっていてもなかなか難しいのです。それを親身になって付き合ってくれたことがよかったですね。


酒井 私どもの会社は、乳酸菌の中でもアレルギーに効果があると注目されていますので、植田さんとのようなお付き合いは結構多いですし、その分データの蓄積や患者さんのサンプリングなどの経験値がプラスに動いたのではないかと思っています。


「治る方法がある」という確信


――ご自分の体験を踏まえて、植田さんから他のアトピーの患者さんに伝えたいことは?

植田 とりあえず、治るんだということを伝えたいですね。私もここまでよくなったことを見せてあげたいです。「治る方法があるんだ」という確信だけでも患者にとって、すごく勇気になるのではないでしょうか。


――新しい人生が開けるような気持ち?

植田 まさにそうです。


――これからの植田さんの目標は?

植田 小学生のころからずっと柔道をやってきて、高校の新人戦から全日本の強化選手に入って頑張ってきたので、柔道の世界で活動の場を広げて生きたいと思います。いま所属している学院で柔道の指導をしていくことと、そして、教え子たちが柔道整復師・鍼灸師の国家資格をとり、柔道界に貢献できる人材になれるよういろいろなサポートをしていきたく思っています。そういった夢もアトピーがよくなってはじめて可能になるし、人前でも言えるようになりました。


 それから、柔道の審判員のライセンスをとって全国大会や国際大会に出ることを目標にしていきます。


――今後の植田さんに対して、酒井さんからのアドバイスは?

酒井 職場が変わって新たなストレスも出てくるかもしれませんが、それに負けないこと。そして、アトピーが治まっても対処療法をしているのではないので、今後も継続的に生活の一部として乳酸菌食品を飲みつづけることが大切です。免疫性も随分高まってきていると思いますが、この状況を維持することです。

――どうも有難うございました。

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うえだ むつみ
1972年大阪府出身、講道館柔道四段。小学6年生から柔道を始め、
桜宮高校―筑波大学―ミキハウスと柔道を続け平成9年に現役を引退。
主な戦歴は1990年アジア大会(北京)優勝、91年世界選手権(バル
セロナ)3位。平成13年からは子どもの人間育成のため、小・中学生を
対象に柔道の指導に携わる。2008年10月、国際東洋医療柔整学院・
鍼灸学院専任講師、柔道部監督に就任。


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恩師・田村監督の奥さんと(1999年現役最後の大会)  1991年世界選手権で獲得した銅メダル