第68回佐渡充高のワールドツアーリポート

今田竜二が夢のステータス"賞金ランクトップ20"を目指してラストスパート!
賞金ランク20位以内に入れば4大メジャーの全出場権を獲得することができる・・・
今季のプレーオフシリーズ最終戦のツアー選手権で17位タイ、フォールシリーズのターニングストーン選手権で3位に入り、賞金ランクを13位(約297万ドル)に上げた今田竜二(32)が最終的に同ランク夢の20位以内に入れる可能性が高まり、大きな楽しみになってきた。
本人も「今年は初優勝でき、これまでにない素晴らしい年になりました。この後はできるならば賞金ランク20位以内を確実にしたいです」と終盤に向けての目標と決意を語った。
今田が20位にこだわる理由は、トップ20位までの選手にはマスターズ、全米オープン、全英オープン、全米プロ選手権の4大メジャートーナメントすべての出場権が獲得できるからだ。
賞金ランクでトップ30位の選手には米国内のメジャートーナメント3試合の出場権が与えられるので“トップの証”といわれる。が、トップ20は“トップの中のトップ”といわれ、別格のステータスなのだ。
米国ツアーはプレーオフシリーズの後、フォールシリーズが7試合開催され、11月9日に終了のチュードレンズ・ミラクル・ネットワーク・クラシックで全試合を終える。その時点で今季の賞金ランクなど様々なタイトルが発表となる。
今田はフォールシリーズ3試合に出場予定で年間賞金300万ドル(約3億2千万円)を超えれば20位以内を確実にする。フォールシリーズの各大会の賞金は様々だが、計算ではトップ10に3回が目標で、すでに1回はクリアしたためその可能性は今季の今田の自己記録更新の勢いとツアー選手権の戦いぶりからほぼ確実と思われる。
今季はツアー初優勝、ツアー選手権初出場、年間獲得賞金など自己記録を更新・・・
今季の今田は自己記録を更新し続けている。その第1弾が米国ツアー初優勝だった。ジョージア州アトランタ郊外で開催されたAT&Tクラシックでプレーオフの末にケニー・ペリーを撃破。ジョージア州は今田がジョージア大学で学生生活をすごした第2の故郷で地元の熱烈な応援も彼を大いに後押ししたのだった。同大会は前年にプレーオフでザック・ジョンソンに敗れており雪辱に燃える因縁の試合であり、感無量の初優勝となった。
さらに初めてのツアー選手権出場も成し遂げた。同大会に出場を果たした日本人選手は丸山茂樹(03年、04年)に次いで史上2人目の快挙だ。丸山が出場した時には賞金ランクの30位以内、今回はポイントランク30位以内という違いはあるが、出場するだけで選手として名誉なことだ。年間獲得賞金が290万ドルを越え、自己最高額の昨年の倍近くになるなどいくつもの点で今年の今田は躍進を続けている。
ツアー選手権最終日にはプレーオフシリーズ優勝者V・シンに2打勝った・・・
トップ20達成に向けて期待を抱かせたのはツアー選手権最終日に同組となったビジェイ・シン(45)に勝ったことだ。シンはプレーオフシリーズ4試合中の最初の2試合に優勝、シリーズ優勝を大会前から決めていた存在だ。さらに3度目の賞金王もほぼ手中に収め、8月後半以降に3勝という勢いで同大会に乗り込んできた。
会場のイーストレイクGCはグリーンが硬く、スピードはスティンプメーターで13フィート弱。この速さはメジャー級で、事実、優勝スコアが7アンダーという厳しさだった。決して好調ではなかった今田はティーショットが乱れ、ラフから硬いグリーンを狙わざるを得ない状況を強いられた。悪条件に苦しめられ、3日間で一度もアンダーパーでプレーできなかったものの8オーバーで踏み止どまれたのは今田の底力だ。しかし、最終日にスコアでシンに勝てるかどうか疑問に思えた。
ところが・・・蓋を開けると状況は違った。シンとのプレーで気合いが入ったのか別人のごとくショットが安定しはじめ、パットも決まりだした。特にグリーン上では4、5メートルのパットをことごとく決めシンを圧倒。68をマークして目標通り初めてアンダーパーを記録、70のシンに2打勝ったのだ。
「優勝争いをして勝ったわけではないですが、この試合でナンバーワンの選手に1日だけでも勝てたことは嬉しいです。加えて難しい条件で60台が出たことでよい締めくくりができました」とフォールシリーズに向けて手応えを感じていた。
これまで日本人選手の賞金ランク最高位は02年の丸山茂樹の16位。自己記録を更新中、目標をクリアし続ける今田の今後の活躍次第では賞金ランク20位以内はもちろん、日本人最高位のランク記録更新の可能性もあり、シーズン終盤も今田から目を離せない。
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