
2016年のオリンピックでゴルフ競技が112年ぶりに復活
米国PGAツアーのコミッショナーらが復活に向けて動き出した・・・
2016年夏季オリンピックからゴルフを競技種目に復帰させようと米国PGAツアーのコミッショナー、ティム・フィンチャムらが動き出した。
PGAツアーの公式ウェブサイトに「マスターズで世界の人々と話す機会を持った。その中でゴルフはオリンピック競技に復活すべきという意見が多かった。今こそ(ゴルフ復活に向けて)前進する時だと痛感した」とのコメントを掲載。それがゴルフのオリンピック競技復活へ向けた運動へと広がりはじめたのである。
9年秋に決定。復活にはここ6カ月のアピールが大きなカギを握る・・・
この時期にコミッショナーが動き始めたのは競技復活のデッドラインが迫ってきたからでもある。国際オリンピック委員会(IOC)は昨年11月中旬から2016年に加える競技の選考作業に入っている。候補に挙がっているのはゴルフ、空手、スカッシュ、ローラースケートなど7競技で、その中から2競技が09年秋にデンマークのコペンハーゲン(ケベンハウン)総会の投票で決定する。
この間IOCのプログラム委員会は各候補競技団体に6カ月程度のアピール期間を与え、その競技の実質的な普及度、普及に対する意欲、団体の競技に対する支配力、影響力などを検討するという。だから今こそゴルフの各団体が一丸となって動かなければ手遅れになってしまうのだ。
15年間で2度復活に失敗。96年のアトランタ五輪では決まりかけたが・・・
ゴルフのオリンピック競技復活の試みはこの15年間で2度も行われたが2度とも失敗に終わった。96年アトランタ五輪では復活がほぼ決まり、開催コースもマスターズの舞台オーガスタ・ナショナルGCと具体的になっていた。が、同コースが女性メンバーを認めていないことが理由で却下された。
次は08年復活を目指し再度試みられたが、足並みがそろわず途中で頓挫してしまった。IOCは国際ゴルフ評議会をゴルフの主要統括機関としている。
その機関の最高責任者は米国ゴルフ協会のデビッド・フェイと英国R&Aのピーター・ドーソンだが、評議会はプロゴルファーに対する権限がなく世界で活躍するトッププロの出場を確約できないことがネックになった。
ミケルソンは積極的に参加を表明。タイガーも関心度がアップに変化・・・
今回のフィンチャムの意思表明にゴルフ関連団体の主要ポストの人物が賛同の声を上げはじめた。プロゴルファーの統括面で苦労を続けてきたフェイは「成功の鍵はトッププレーヤーの出場と試合の開催スケジュールをコントロールできるPGAツアーの協力が不可欠」と言い切り、今回のフィンチャムの表明は百人力とでも言いたげだ。
オーガスタ・ナショナルGCのビリー・ペイン会長も「オリンピック競技に復活することはさらに多くの国、多くの人々にゴルフというスポーツの素晴らしさを伝える新たな道ができるということだ」と協力を惜しまない意向だ。
選手たちにも競技復活を望む声が多い。世界ランク2位のフィル・ミケルソンは「オリンピック競技になることはゴルフにとってとても重要なこと。もし実現すれば私個人も米国代表として参加したい」と切望している。
タイガー・ウッズは00年に「オリンピック競技となっても目標の優先順位は高くない」と関心度は高くなかったが、最近の報道では「メジャートーナメントと同等に近い」と述べ、捉え方が変わってきたようだ。
各国男女3人以内で50人が参加。72ホールストロークプレーで争われる・・・
国際ゴルフ評議会はすでに選考のガイドラインや競技に関する草案も準備している。参加は各国男女それぞれ3人以内で、試合参加人数はそれぞれ50人。各国代表の選考基準は世界ランク上位を参考にする。競技方法は72ホールのストロークプレー。
今後はプログラム委員会とミーティングを持ちながらブラッシュアップしてゆく予定だ。今回はこれまでの中で最も可能性が高く、もしゴルフが競技復活となれば1904年セント・ルイス大会以来、1世紀を越え112年ぶりの復活となる。今後の動向に大いに注目だ。