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食生活指導で健康をフォロー

近畿大学アンチエイジングセンター副センター長
村上哲男近畿大学農学部教授・食品栄養学科長に聞く


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 アンチエイジングセンターで先生はどう連携されるのですか。

 これまで老化度はテレビや健康誌等の情報をベースに、感覚的に判定していることが多かったと思います。それでは間違いもありますから、正しく評価するためには、まずアンチエイジングドックを受診されて自分の老化度を正しくチェックされることです。そして受診者の劣っている部分が判れば、方針を決め管理栄養士や健康運動実践指導士が指導に入っていきます。指導の基本は栄養や運動ですが、時にはサプリメントによる対応もします。私の学科は管理栄養士の養成課程ですので受診者には栄養指導でお手伝いさせていただきます。


 具体的な受診者への対応は?

 受診者に、今の食生活の状態や運動の程度を把握するためにカウンセリングを行ないます。それから、受診者の状況に応じた食生活や運動のオーダーメードの指導をしていくのが私たちの役割です。


 まず、受診者の食生活の調査から始めます。そしてどこに問題があるかをチェックし、食生活の改善から入っていきます。その場合、受診者の食生活の記録を残していきます。記録させることで受診者の意識を高めていきます。アンチエイジングには終わりはありません。まず、1カ月間での食生活の状態を見ます。そこでエネルギー収支を計算したうえで、栄養摂取と運動処方を行ないます。その後、3カ月で中間的な評価をします。このようにして受診者の健康をフォローしていきます。


 バランスのとれた栄養の摂取と運動を並行して実践するのは?

 加齢とともに、太った人が多くなります。それは基礎代謝が低下し、運動量も減少してエネルギー消費が少なくなるのに、食べる量がそれほど減らないからです。これらのバランスの崩れが結果として肥満につながるのです。運動不足も肥満の原因になるわけです。受診者へのカウンセリングを大事にし、加えてケアを長続きさせないといけません。だから受診者の健康への高い意識が求められます。


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 人間ドックは検査をして、その結果が出て終わりです。

 人間ドックとは、明らかに違います。アンチエイジングドックでは検査をして結果を見てからケアが始まるのです。年齢を基本にそれから老化度を評価し、3カ月や1年継続して指導します。長く続けますからケアの面で補助的にサプリメントの必要性も出てきます。


 基本的なことですが食べ物の働きは?

 体をつくる栄養素は、食べ物から供給しています。大切なことは、私たちが食べている食材にはすべての栄養素、つまりたんぱく質や脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどがすべて含まれていることです。その中で糖質は主にエネルギー源、脂質やたんぱく質は筋肉をつくり、ビタミン、ミネラルは生体の調節機能を果たします。これらの栄養素がきちんと入ってこないと体が正常に働きません。ほとんどの人は食べすぎで、栄養素を処理する過程で発生する活性酸素に曝らされています。その害から身をまもる(アンチエイジング)ためにも抗酸化物質を多く含んだ野菜の摂取に心がけることが大切です。


 栄養素が不足すると免疫力も高まらない。

 アンチエイジングドックの検査では免疫の項目もありチェックします。この免疫力を高めるには、いろいろあります。食との関連からいえば十分なタンパク質を摂ること、栄養素をバランスよく摂ること、さらに腸内環境を良くして体の機能を高めるために乳酸飲料や機能性オリゴ糖などのプロバイオテイックスやプレバイオテイックスなどを摂ることです。ところが多くの人は科学的根拠のないサプリメントを安易に利用する傾向があります。なんといっても基本は食生活です。


 健康な体をつくり維持する条件は何ですか。

 栄養と運動、休養のバランスですね。それに加えて、生体リズムを整えることです。規則正しい生活と健全な食生活をすることが大切です。とくに朝食が大切です。なぜかといえば、朝食は1日のリズムを整えるからです。朝食を食べて血中のブドウ糖を上げたときに、はじめて体を休息から活動状態に変えるスイッチをオンにするのです。この働きが朝食にあるのです。まずは早寝、早起き、しっかり朝食をとることですね。それに加えて「笑い」も健康をつくる大切な要因だと思います。